【KOREA WAVE】韓国の自動運転配達ロボット市場が本格的に開かれた。昨年11月に自動運転ロボットが一般歩道での走行が合法化されてから約10カ月。配達ロボットは、配送が難しい近距離エリアの需要を補完し、増加する配達コストの負担を軽減することが期待されている。
ただ配達ロボットの普及には、ロボットが新たな状況を認識して対応できる「汎用ロボット知能」の開発が必要だ。配達ロボットを提供する企業もこの開発に注力している。
韓国で配達ロボット市場を開拓したのは、スタートアップ「ニュービリティ」だ。ニュービリティは配達アプリ「ヨギヨ」と提携し、仁川(インチョン)市松島(ソンド)で自動運転ロボットの配達サービスを開始した。
これまで一部地域での実証実験は進められてきたが、サービスとしての展開は韓国初だ。配達ロボット「ニュービ」は、マンションやオフィスビルのような短距離エリアに投入され、最大1.2㎞範囲内で配達をする。ニュービリティとヨギヨは約2000台の配達ロボットを投入し、松島から全国へとサービスを拡大する。
このサービスの開始が可能になったのは、昨年改正された「知能型ロボット法」による。これにより、自律走行ロボットは車道や歩道、公園などでも走行が可能になった。ニュービリティは今年1月、韓国ロボット産業振興院から国内初の運行安全認証を取得している。
配達アプリ「配達の民族」を運営する「優雅な兄弟たち」も、今年7月に運行安全認証を取得した。「優雅な兄弟たち」の配達ロボット「ディリー」は、すでに複数の地域で実証実験を手掛けており、年内にはサービスを開始する。
市場調査会社の予測によると、グローバルな配達ロボット市場は2023年に約4072億ウォン(約443億円)規模から2030年には約2兆8490億ウォン(約3105億円)まで成長すると見込まれている。
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