【KOREA WAVE】韓国政府主導の定年延長議論が本格化する中で、企業側の意見が、調査の主体によって正反対の結果が出て、注目を集めている。
代表的な経済団体であり、主要大手企業を会員とする韓国経済人協会(韓経協)は従業員300人以上の担当者を対象に「高齢者雇用政策に関する企業認識調査」を実施した。
その結果、回答者の67.8%が「定年が延長される場合、経営に負担を感じている」と答えた。その理由は▽「年功・号俸級体系による人件費負担加重」26.0%▽「組織内の人事停滞深化」23.2%▽「青年新規採用に否定的影響」19.3%――の順だった。
一方、就職プラットフォームのサラムインは、461社を対象に定年延長に対する考えを調査した結果、79.8%が「肯定的」だった。その理由(複数回答)は「熟練勤労者のノウハウ活用が可能で」57.9%▽「高齢者の生活安定性が高まるため」(39.7%)▽「生産人口の減少に備えることができるため」(34.2%)――などの順だった。
定年延長は高齢化社会、人件費負担、青年雇用萎縮などと相まって経済・労働界の主要なテーマ。現在、労働界は定年を65歳に延長し、国民年金受給開始年齢と統一しようという主張を展開している。
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