【KOREA WAVE】韓国で来月1日から、人工涙液(一回使い切りタイプの点眼薬)の保険適用基準が厳格化され、単なる手術後やコンタクトレンズ装着などの理由では健康保険の適用が受けにくくなる。韓国政府が、こうした用途での適用に十分な妥当性がないと判断したためだ。
韓国保健福祉省と健康保険審査評価院は19日、「医療保険の適用基準および方法に関する細則」の一部改正案を行政予告した。人工涙液の代表的な成分である「ヒアルロン酸ナトリウム点眼液」は昨年から保険適用の妥当性が再評価されていた。
同省は「再評価の結果を踏まえ、ヒアルロン酸を含む一回使い切りタイプの人工涙液全般に適用基準を設ける必要があると判断した。国内外の承認情報、医学教科書、臨床研究文献、請求動向などを参考に基準を設定した」と述べた。
改正案によると、人工涙液は1日最大6本まで保険適用が認められる。ただし、ショーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、移植片対宿主病に起因する重度のドライアイなど、一部の重度眼疾患には例外が設けられ、投与量の制限なしで保険適用を受けられる。
保険適用の対象は▽内因性疾患(例:ショーグレン症候群やスティーブンス・ジョンソン症候群、内因性ドライアイ)による角結膜上皮障害▽手術後、薬剤性、外傷、コンタクトレンズ装着などの外因性疾患が原因で持続する内因性角結膜上皮障害――のような条件を満たした場合に限られる。
一方、手術後や外因性疾患のみの場合、また単なるコンタクトレンズ装着が理由の場合、人工涙液の保険適用は受けられない。この場合、薬剤費は全額患者負担となる。
保健福祉省関係者は「一回使い切りタイプの点眼薬の乱用を制限すべきとの意見が多く寄せられていた」と説明したうえ「食品医薬品安全処の承認内容に基づき、1日5~6回の点眼が基準とされているため、最大6本までの保険適用とした」と述べた。
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