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韓国・1970年代生まれに迫る新たな試練…親と子どもの「二重介護」

KOREA WAVE 2024年11月30日 14時0分

(c)news1

【KOREA WAVE】韓国で、親と子どもを同時に支える「二重介護」において、1970年代生まれの負担感が1960年代生まれよりも大きいという調査結果が明らかになった。

財団法人「介護と未来」が韓国リサーチに依頼し、2024年5月に全国のベビーブーマー世代(1960~1970年代生まれ)1500人を対象に介護意識について調査した。

その結果、1970~74年生まれの25%が親と子どもの両方を支援する二重介護を抱えていた。この人々の月平均支出は155万ウォン(約16万6625円)。一方、1960年代生まれでは二重介護者の割合が15%で、月平均支出は164万ウォン(約17万6300円)だった。

1970年代生まれの76%が平均1.8人の子どもに経済的支援をし、その月平均支出は107万ウォン(約11万5025円)。対して1960年代生まれでは43%が平均2人の子どもを支援しており、月平均支出は88万ウォン(約9万4600円)だった。

子どもへの経済支援に負担を感じると答えた割合は1970年代生まれで57%、1960年代生まれで46%だった。

親や配偶者の親を経済的に支援している割合は1970年代生まれで42%、1960年代生まれで44%と大差はなかった。しかし、月平均支出額は1970年代生まれが62万ウォン(約6万6650円)、1960年代生まれが73万ウォン(約7万8475円)とやや低かったにもかかわらず、負担感を感じる割合は1970年代生まれで48%、1960年代生まれで33%と、1970年代生まれが大きく上回った。

財団「介護と未来」のキム・ヨンイク理事長は「1960年代生まれは子どもが成長して独立しつつあるため負担が減少しているが、1970年代生まれは親の介護、子どもの教育、自分の老後の不安が重なり、より強い負担を感じている」と分析した。

仕事を続けることへの不安を感じる割合は、1970年代生まれが56%、1960年代生まれが46%だった。公的年金を受け取るまでの収入の空白についての懸念も、1970年代生まれが91%と、1960年代生まれの81%を上回った。

一方で、老後の準備をしていると答えた割合は1970年代生まれで50%、1960年代生まれで62%だった。

老後に介護が必要になった場合、住みたい場所として「住み慣れた自宅」を選んだ割合は1970年代生まれ、1960年代生まれともに52%で最多だった。続いて「老人養護施設」が22%、「民間シルバータウン」が1970年代生まれで21%、1960年代生まれで20%だった。

老人養護施設に可能な限り入りたくないと答えた割合は、1970年代生まれで50%、1960年代生まれで51%。施設利用時に支払う意向のある金額の平均は、1970年代生まれで89万ウォン(約9万5675円)、1960年代生まれで87万ウォン(約9万3525円)だった。

また「韓国の介護サービスが不足している」と答えた割合は1970年代生まれで85%、1960年代生まれで78%に達した。

キム理事長は「今後10年で1960~70年代生まれのベビーブーマー世代が一斉に引退し、介護需要が爆発的に増加するだろう」と指摘。「彼らは従来の高齢者とは異なる社会的経験を持つ新しい介護世代であり、現行の介護政策が適応しない可能性が高い。この世代に適した長期的な介護政策の研究と開発が急務だ」と訴えた。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News

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