韓国の動画配信プラットフォーム「アフリカTV」で活動するインターネットBJ(ネット動画配信者)の女性に、後援金(星風船)の返還を要求して強盗行為に及んだとして特殊強盗罪に問われたA氏(31歳)とB氏(36歳)に対し、ソウル中央地裁は1日、ともに懲役3年の判決を言い渡した。
2人は今年8月、BJであるC氏の自宅に侵入し、後援金の返還を要求しながら脅迫し、合計1000万ウォン(約110万円)を奪った罪に問われていた。
2人は2022年からC氏の配信を視聴し、女性に星風船を通じて後援金を送っていた。A氏は後援者ランキングで2位にまで上り詰めたものの、C氏からの特典(食事デートや個別メッセージ、1対1配信など)が減ったことに不満を抱いていた。また、B氏はかつてC氏と交際していたが、破局した。
2人はC氏への不満を共有する中で「後援金を返してもらうべきだ」という意見で一致。その後、強盗を計画した。
2人は8月、刃物を持ってC氏の自宅を訪問。A氏は窓から侵入し、寝ていたC氏の口をふさぎ、首を押さえつけて制圧した。続いてB氏が室内に入り、後援金の返還を要求したが、C氏は「お金は使ってしまって手元にない」と答えた。
するとA氏は「兄貴、こいつやっちまうか?」と言いながらポケットに手を入れ、刃物を取り出すような仕草を見せた。そして「失うものがない人間がどれだけ怖いか知らないだろ? 残りの金でも出せ」と脅迫した。C氏は恐怖のあまり、口座から1000万ウォンをA氏に送金したとされる。
被告側は「C氏が自発的に送金したもので、暴行や脅迫は反抗を抑え込むほどではなかった」と主張した。
しかし、地裁はこれを認めず、2人の行為が強盗に該当すると判断した。ただ、持参した刃物が使用されなかった点や、2人に罰金刑を超える前科がない点を考慮し、量刑を決定したという。
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