【KOREA WAVE】海外で韓国の果実焼酎が人気を集めている。韓国文化の世界的な流行に乗じた業界のグローバル営業戦略が奏功したようだ。
韓国貿易協会によると、昨年の酒類輸出額は3億3000万ドル(約517億5000万円)に達した。新型コロナウイルスの感染拡大以降、輸出額は増加傾向を維持しており、品目別では焼酎(31.1%)、リキュール(28.1%)、ビール(23.5%)の順だった。
特に、リキュールの大半は果実の香りなどを加えたフレーバー焼酎だ。国内では数年前に流行した後に需要が減少しているが、日本やベトナムなどでは人気を集めている。
代表例としては、韓国の大手飲料メーカー「ロッテ七星飲料」が、果実焼酎「スナリ」を2016年から米国、ベトナム、カナダなど50カ国以上に輸出している。同社の果実焼酎の輸出額は2021年から2023年までの間、年平均約23%増加した。現在では酒類専門販売店とグローバル協定を結ぶなど、販路の拡大を進めている。
「ハイト真露」は2030年までに焼酎だけで海外売上5000億ウォン(約542億円)にする目標を掲げている。果実焼酎の新商品を開発し、ベトナムに初の海外生産工場を設立するなど市場攻略を進めている。
一部の国では、高いアルコール度数の韓国酒が好まれる傾向も見られる。モンゴルのプレミアム市場でシェア1位を占めるOBビールは、アルコール度数6.9%の「Cass Red」で現地市場を攻略している。
果実焼酎が海外で人気を得ている背景には、K-カルチャーの世界的な流行が大きく影響している。業界関係者によると「韓国文化が人気を集める中で、焼酎の需要も増加している。外国人にとって飲みやすい果実焼酎の人気が非常に高い」と説明している。
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