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韓国で注目される「スティックコーヒー」…低価格で需要拡大

KOREA WAVE 2024年12月25日 8時30分

ソウル市内のコンビニエンスストア(c)KOREA WAVE

【KOREA WAVE】韓国のコーヒー業界がスティックコーヒーの多様化戦略を展開している。為替の変動やコーヒー豆価格の上昇といった厳しい事態を受け、比較的安価なスティックコーヒーに注力する動きが見られる。

コーヒー豆価格の上昇は予測されていた問題だった。最大の生産地であるブラジルで気候の異変による収穫量の急減が続き、コーヒー豆の供給不足が深刻化している。生産量の減少は価格上昇に直結し、さらにウクライナや中東の不安定な情勢、韓国での非常戒厳宣言に伴うウォン安進行など為替の変動が、韓国のコーヒー業界にとって悪材料となっている。

このような背景から、スティックコーヒーへのシフトは製造コスト削減のための苦肉の策とも言えるが、市場の反応はおおむね好意的だ。

大手チェーン「イディヤコーヒー」は、モデルのピョン・ウソクを起用したスティックコーヒーの新パッケージを発売した。この商品は加盟店限定で販売されているにもかかわらず、発売後の売上が前月同期間比約7倍に急増し、人気を集めている。

「ペクダバン」は、アメリカーノやクラシックといった特化商品を新たに投入し、ラインナップを拡充した。

また、既にスティックコーヒー市場に参入している企業も製品の多様化を進めている。フレンチカフェを販売する南陽乳業は、ステビアなど代替甘味料を使用した商品を発売し、バニララテやドルチェラテといった新商品を追加している。

東西食品は人気ブランド「カヌー」のデザインと品質を改善した。原材料の配合を変更し、製造方法を改良するなど、リニューアルを通じて消費者の関心を集める。

あるコーヒーフランチャイズ業界関係者は「コーヒー豆は全て輸入品のため、物価や為替変動の影響をまともに受ける。毎年値上がりするコーヒー価格に比べ、比較的安価なスティックコーヒーは、消費者の負担を軽減する効果がある」と説明した。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News

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