【KOREA WAVE】ソウルの民間新築マンションの分譲価格が初めて平米単価4700万ウォン(約502万9000円)を超え、過去最高値を記録した。しかし、高額な分譲価格への負担感から、一部物件で契約放棄が発生し、未契約物件を対象とした「無順位抽選販売」が増加している。
住宅都市保証公社によると、2024年11月末時点でソウルの民間マンションの平米単価は4719万5000ウォン(約504万1815円)となり、前月比0.54%の上昇を記録。初めて4700万ウォン(約502万9000円)を突破した。一方、首都圏の分譲価格は平米単価2906万ウォン(約311万742円)で、前月比でやや下落し、ソウルとの価格格差が拡大している。
蘆原区の「ソウルウォンアイパーク」は高い競争率を記録したものの、一部契約放棄が発生。558戸の無順位抽選販売となり、その多くが中型・大型平米数に集中している。
同物件では、59㎡や74㎡などの小型物件は即日完売したが、105㎡以上の中大型物件は約半数が未契約となった。高分譲価格が投資価値を損ねる要因となり、特に中大型物件では購入者が慎重になっている。
専門家は、高分譲価格に対する心理的ハードルが原因と分析する。特に、ソウルの北部エリアでは15億ウォン(約1億6050万円)が心理的な上限となっており、それを超える価格帯では契約が難航していると指摘されている。
一方、分譲価格の高さが原因で契約率が低迷している地域もあるが、交通やインフラ整備が進む物件では、長期的に資産価値が上昇すると予想される。例として、GTX(首都圏広域急行鉄道)の開通予定や駅周辺開発計画を控える物件は、今後の価値上昇が期待されている。
2025年の分譲市場では、ソウル市内でも地域によって明暗が分かれると予想される。江南3区(江南区、瑞草区、松坡区)では分譲物件が引き続き人気を集める一方で、北部や郊外エリアでは未契約物件が増加する可能性が指摘されている。
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