【KOREA WAVE】韓国のグローバルビューティーテック企業APRは、主力製品である美容機器「medicube(メディキューブ)AGE-R」を中心に世界市場で成長を続けている。一方で、中国市場におけるファッション・美容部門の苦戦が業績に影を落としている。
APRは昨年12月、ソウル・三成洞(サムソンドン)で開催された第61回貿易の日記念式典で「輸出2億ドルの塔」を受賞。2019年の輸出1000万ドル達成からわずか数年で2億ドルを超える成果を達成した。2023年の売上高は5238億ウォンで、昨年3四半期時点で前年売り上げの90%以上を達成。主に美容機器と化粧品を含むビューティー部門が売り上げ全体の90%以上を占めた。
また、海外売り上げは前年同期比75.6%増の2436億ウォンとなり、全体の50%を占めた。特に米国市場での成長が著しく、前年の177億ウォンから396億ウォンへ123.3%増加。米国売り上げは全体の30%以上を占めるまでになった。
世界市場での成功が目立つ一方、中国市場では苦戦が続いている。昨年の中国売り上げは53億ウォンにとどまり、前年から59.3%減少した。また、APRが展開するファッションブランド「NERDY」も課題に直面している。NERDYは2020年に中国進出を果たし、免税店や60以上のオフライン店舗で展開してきたが、現地の総代理店が昨年末をもってティーモールストアやアウトレットでのブランド運営を停止すると一方的に発表した。これにより、在庫処分セールが開催される状況となった。
APRは、中国市場での困難を乗り越えるため、NERDYの新たなパートナーを探す一方、他の地域での影響力拡大を目指すと述べている。特に香港市場での成果を活かし、中華圏全体での販売拡大を図る計画だ。また、積極的なマーケティングや製品開発を通じてブランド認知度と売り上げの向上を目指している。
APRの関係者は「NERDYの運営は当面、免税店を中心に続ける。グローバル市場での影響力拡大を優先し、ブランド力を強化する取り組みを進める」と語った。
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