【KOREA WAVE】YouTubeでのライブ配信中に視聴者がクリエイターを金銭的に支援できる「スーパーチャット」機能を通じ、韓国では保守・極右系チャンネルが圧倒的な収益を上げている。
YouTubeデータ分析サービス「プレイボード」によると、1月6~12日に韓国のスーパーチャット収益で1位となったのは、極右性向とされる登録者162万人のチャンネルで、収益は4983万ウォン(約500万円)。これは世界全体でも3位に相当する収益だ。
この期間のスーパーチャット収益トップ10のうち、保守・極右的なコンテンツを頻繁に扱うチャンネルが9つを占め、これら9チャンネルの合計収益は1億6706万ウォン(約1700万円)に達した。残る1チャンネルは主にユン・ソンニョル(尹錫悦)政権を批判する内容を配信する政治・時事系チャンネルで、収益は4348万ウォン(約430万円)だった。
2024年11月の戒厳令直前のスーパーチャット収益を見ると、上位10チャンネルのうち政治・時事系チャンネルは7つで、その中で保守・極右的とされるチャンネルのトップ収益は1506万ウォン(約150万円)だった。上位10チャンネルに含まれる保守・極右系5チャンネルの収益合計は4642万ウォン(約460万円)。
しかし、戒厳令以降は保守・極右系チャンネルの収益が急増。2025年1月時点でその合計収益は3倍以上の1億6706万ウォンに達した。2024年12月には、スーパーチャット収益トップ10のうち8チャンネルが政治・時事系で、その中の6チャンネルが保守・極右系だった。
過激派への対抗措置を研究している英国のシンクタンク「戦略対話研究所」の2022年の報告書は、スーパーチャットが極端主義者による宣伝や資金調達の手段として利用されていると指摘している。スーパーチャットはクリエイターとYouTubeにとって重要な収益源である一方、ライブ中のコメントは即時の制限が難しく、プラットフォームのガイドラインの抜け穴になっている可能性があると指摘している。
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