【KOREA WAVE】179人の尊い命を奪った韓国・済州航空機事故から1カ月が経過した。昨年12月29日、務安国際空港で起きたこの悲劇は、乗客・乗員計181人が搭乗していた済州航空の旅客機7C2216便が胴体着陸を試みる際、滑走路外の施設に衝突し爆発したものだった。遺族の悲しみは消えることなく続いている。
タイ・バンコクを出発した7C2216便は同午前9時2分57秒に着陸を試みたが、滑走路19に胴体着陸した際、速度を減らせずに滑走路端のコンクリート製の誘導装置(ローカライザー)に激突した。この事故により、乗客179人が死亡した。
事故直前には鳥との衝突(バードストライク)が発生しており、記録装置(CVR)は衝突の4分7秒前に記録が停止していた。調査によると、エンジンには渡り鳥の一種である「ガチョウガモ」の羽根や血痕が確認され、鳥がエンジンに吸い込まれた可能性が指摘されている。
航空事故調査委員会は事故機の残骸を分析し、エンジンや主要部品を精査している。また、ランドギア(着陸装置)が作動しなかった理由についても検討を進めており、調査結果の詳細な分析には数カ月を要するとみられる。
一方、警察は事故後に捜査本部を設置し、済州航空の関係者や空港職員ら20人以上を参考人として調査を進めている。済州航空代表と関係者1人を重要参考人として出国禁止処分にし、関係資料の押収・分析を進めているが、立件された人物はまだいない。
犠牲者の遺族は事故現場の務安国際空港で合同追悼式を営み、引き続き犠牲者への祈りを捧げている。全羅南道は犠牲者を追悼する施設の建設を検討中で、遺族の同意を得た所持品が施設に収蔵される予定だ。
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