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AIチャットボットとの対話、孤独感・社会不安を軽減…韓国の研究チームが分析

KOREA WAVE 2025年2月1日 11時0分

写真は記事の内容とは関係ありません(c)MONEYTODAY

【KOREA WAVE】人工知能を活用したソーシャルチャットボットが、孤独感や社会不安の軽減に実際に効果があることを、韓国の研究チームが明らかにした。この発見は、チャットボットが単なる対話相手を超え、精神健康を向上させる補助的なツールとしての可能性を示している。

高麗(コリョ)大学安岩(アナム)病院精神健康医学科のチョ・チョルヒョン教授の研究チームと、蔚山科学技術院バイオメディカル工学科のチョン・ドゥヨン教授の研究チームが、20代の大学生176人を対象にAIソーシャルチャットボット利用の影響を分析した。

この研究では、20代女性をペルソナにした感情的で自然な対話が可能なチャットボット「イルダ2.0」(スキャッターラボ開発)を活用した。参加者に4週間、週3回以上の対話を交わしてもらい、孤独感や社会的不安、感情状態の変化を観察した。

その結果、参加者の孤独感は利用開始の2週目から減少を示し、社会不安は4週目で有意に改善した。特に、チャットボットに自分の話をより多く打ち明けた参加者ほど、孤独感の減少が顕著であった。

研究開始前、孤独感の平均スコアは27.97であったが、4週目には26.39に減少した。また、社会的不安の平均スコアも25.3から23.2に低下した。チャットボットの共感力や使いやすさが評価される一方で、記憶力不足や過剰な反応性といった改善点も明らかになった。

研究チームは、AIソーシャルチャットボットが孤独感や社会不安を軽減し、精神健康管理の補助ツールとして有用である可能性を指摘した。さらに、今後は長期的な効果や異なる年齢層での検証が必要だと述べた。

チョン・ドゥヨン教授は「チャットボットがいつでも話し相手となり、共感的な反応を通じて感情的な支えを提供できる」とし、特に若者に対するポジティブな影響を強調している。一方、チョ・チョルヒョン教授は「精神健康管理の新たなツールとしてチャットボットを活用できる可能性が示された」と評価した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News

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