海上自衛隊の航空部隊が配備されている岩国基地で、ことし初めての飛行訓練が行われました。
(平木拓宏 群司令)
「穏やかに新たな年を迎えたと思った矢先、令和6年能登半島地震により北陸地方に甚大な被害が発生した」
甚大な被害となっている能登半島地震を受け、海上自衛隊岩国基地・第31航空群の平木拓宏群司令は「即応できる態勢を維持する」と隊員に訓示しました。
海上自衛隊岩国基地では、救難飛行艇や掃海輸送ヘリコプターなど6機種を運用していて、いずれも、全国で岩国だけに配備されている機種です。
この「初訓練飛行」は、あらゆる任務に即応する決意を新たにし、部隊の士気高揚を図るために行われるもので、コロナ禍などの影響で9年ぶりに実施されました。
このうち、救難飛行艇US2は岩国基地沖の訓練海域で離着水と救助の訓練に臨みました。
ゆっくりと高度を下げ、海面に着水します。
US2は波の高さが3mの海にも着水することが可能で、世界最高水準の性能を持つ救難飛行艇とされています。
着水すると、「機上救助員」が機内でボートを組み立て、遭難者の救助に向かいます。
救難飛行艇部隊は1976年の発足以降、これまでに1046人を救助した実績があります。
またこの日は掃海輸送ヘリMCH101の訓練も公開され、広島県呉市から宮島上空にかけての飛行ルートを確認していました。
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