能登半島地震の被災地には、これまで山口県内からも医師や薬剤師、保健師など様々な職種の人達が支援に向かいました。
能登の現状はどうだったのか、そしていまどんな支援が必要なのかそれぞれの現地に赴いた人達に話をうかがいます。
1回目は日本赤十字社の救護班が見た被災地の課題です。
(派遣救護班 野中 裕文班長)
「被災された皆さんは疲弊されていて『家がなくなって笑うしかない』というような被災者の方の話にふれました」
23日夜、被災地支援にあたった日本赤十字社山口県支部の救護班が県内に帰ってきました。
医師や看護師などの9人からなる第一陣は、今月19日から石川県七尾市と志賀町で避難所の巡回診療や被災者の心のケアなどにあたりました。派遣された地域で避難所に避難する人はどちらも1000人を超え石川県全体ではきのう時点でおよそ1万5300人にのぼります。
救護班の班長で医師の野中さんは、担当した避難所の現状をこのように話しました。
(派遣救護班 野中 裕文班長)
「ある施設ではコロナ患者が連日出ているが医療救護の班が直接的な介入がない、分からないなりに一般の職員が防護服を着て対応して疲れてしまう」
その後、救護班で避難所内の区域分けを行いコロナやインフルエンザの感染拡大を防ぐ体制を整えたといいます。
担当した避難所では感染は終息に向かっているとのことでしたが避難所の感染症対策は課題の1つとなっています。
そして、救護班が感じたもう1つの課題が…
(派遣救護班 野中 裕文班長)
「被災者もですが支援者も被災されている、施設の運営をしている支援者も被災者だが『ここは私たちが頑張らないといけない』市職員・コミュニティセンター職員・民生委員の方たちが皆さんとても気を張っていていきなり起こってしまった災害の対応をどうしたらいいのかそういう風な悩みを聞いている」
日本赤十字社では今後心のケアを行う専門班の派遣を含め継続して支援にあたります。
山口県支部の第2陣は25日出発します。
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