能登半島地震の支援で県内からも医師や薬剤師など様々な人達が被災地での活動にあたっています。
山口県の薬剤師が、先週、99人が亡くなり約1800人が避難所での暮らしを余儀なくされている(24日現在)石川県珠洲市に派遣されました。
甚大な被害が出た珠洲市で活動した薬剤師が見た現状と支援の課題です。
話を伺ったのは県薬剤師会の専務理事を務める山本晃之さん。県の派遣薬剤師第1陣として山本さんを含めた3人が今月18日から石川県の珠洲市で活動にあたりました。
(山本さん)
「災害支援の拠点に行くまでの道中も道路が崩れていたり、電柱や家屋の倒壊もあって通れる道路も制限されている状況、その中で寒さと衛生環境が悪くなる一方で、かなり被災者の方々が疲弊されているだろうと簡単に想像できる状況でした」
珠洲市に入った山本さんたちは避難所の衛生管理や臨時の調剤所で調剤や医薬品の管理などを行いました。
コロナやインフルエンザなどの感染が蔓延する中、去年から全国的に続く医薬品不足も現地の状況の厳しさに拍車をかけていると山本さんは話します。
(山本さん)
「例えばいまから寒暖差もつき始めてアレルギーも出てくると咳などにも影響する。コロナやインフルエンザの影響で全国的に咳止めや痰をきる薬も入らない状況でそのままの影響がきている」
不足が深刻化してるのは医師が処方し薬局などで購入する「医療医薬品」。医薬品を製造するメーカーの不正によりジェネリック医薬品の出荷制限が相次いでいることなども要因の1つとされています。
(山本さん)
「なるべく優先的にまわしてもらっていますがどうしても足りないときはOTC(市販薬)で咳止め関係を供給してもらっていますのでそれでなんとかしのぎながらの状況」
「石川県の薬剤師会会長もおっしゃられたんですけど一過性で支援者が増えることはあるんですけど復旧には時間を要しますのでできれば細く長く来てもらいたいという要望がありますので、山口県薬剤師会も随時県内の会員に募集をかけてできる限り派遣ができる体制をとり続けていきたい」