県内では初めての事例です。
去年12月に保険適用されたアルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の投与が柳井医療センターではじまりました。
レカネマブは日本とアメリカの製薬会社が共同開発したもので症状の一時的な改善を図る従来の薬と異なりアルツハイマー病の原因とされるアミロイドベータを減少させ、症状の進行を遅らせる新しい治療薬です。
アルツハイマー病による認知症発症前の「軽度認知障害」や軽度の認知症と診断された人が投与の対象で去年9月に厚生労働省によって承認され12月に保険適用されました。
これを受け、柳井医療センターではきのう、県内で初めて軽度認知症と診断された70代の女性への投与を開始。
薬は2週間に1回、1年半をめどに投与されるということです。
(柳井医療センター 宮地隆史院長)
「これまでの症状改善するのみの治療薬から、元のほう原因の上流にあたるところの治療をするという考え方でいくと今後の治療効果はさらに期待できると思いますこれまでのアルツハイマー病の治療から新たな段階=パラダイムシフトが期待できる」
一方で、合併症の可能性がある患者には投与出来ない事、治療費が高額である事、それに、専門医やMRIといった医療体制が整った限られた医療機関でしか投与出来ないことなど課題があるといいます。
県医師会によりますと県内では柳井医療センターを含めて5つの医療機関で投与ができるということです。
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