去年、創建350年の節目を迎え、改めて注目を集めた岩国市の錦帯橋。洪水に強いとされる錦帯橋のアーチを模した橋が、かつて錦川の上流に2本架かっていたことを紹介する展示会が開かれています。
岩国市役所1階ロビーで開催中の「錦川の三姉妹橋展」。岩国市本郷町の歴史研究会が、かつて存在した錦帯橋に「よく似た橋」を紹介しています。
錦帯橋は1673年に創建。翌年に一度流失したものの、すぐに再建され、それ以降は架け替えを繰り返しながら1950年のキジア台風まで276年もの間、流されることはありませんでした。
実は、錦帯橋からおよそ85km上流、現在の周南市鹿野の錦川には「垂門橋」という橋が架けられていました。
錦帯橋によく似たアーチ橋で、それまでの橋が洪水でたびたび流されたことから、1855年に毛利藩が錦帯橋と同じ工法で架けたものとされます。藩の記録には「錦帯橋に等しく丈夫なり」と記されているということです。
垂門橋は現在、コンクリート橋となり、国道315号の一部として周南市鹿野にあります)
(「山代街道」山代本郷研究会 池田良幸 会長)
「錦川の上流に2つも姉妹の橋があったというのは岩国市民の方はほとんど知らなかったのでは。皆さんに知っていただきたいし、これを機会に錦帯橋をもう一回見直そうという機運になれば」
また1874(明治7)年に現在の岩国市美川町に架けられた、同じく錦帯橋を模した橋「錦雲橋」を描いた額も展示されています。錦雲橋も幾度の流失を経て
現在はコンクリート造りの4代目の橋が岩国市美川町にあるということです。
展示会は28日まで、午前8時半~午後5時となっています。
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