きょう(4日)の岩国市議会で福田市長は改めて「日米地位協定の改定は避けては通れない」と述べました。
アメリカ軍岩国基地の軍人が起こした事件で日米地位協定により補償金の決定権がアメリカ側にあったことなどがその背景にあります。
(福田良彦市長)
「いわゆる損害賠償の方法等に関して、米側の裁量に委ねられている部分があり、改定が必要。日米地位協定の改定は避けて通れないもの」
きょうの市議会で、ある事件について問われた福田市長の答弁です。
おととし12月、アメリカ軍岩国基地の海兵隊員が岩国市内の店舗で納車されたばかりのスポーツカーを盗み、その車で事故を起こした事件…。
海兵隊員に賠償能力が無かったことから、日米地位協定に基づき、被害者への補償はアメリカ側が金額を決定し、支払うこととなりました。
補償金は事件から1年以上が経ったことし1月に支払われましたが、被害者の求めていた額よりもかなり少ないものでした。
被害者は取材に対し「やられ損だが、どうしようもできない」と話しています。
額に納得できない場合は国を相手取って損害賠償訴訟を起こす仕組みもありますが、被害者は「時間もお金もかかり、勝てるかどうかも分からない」として諦めました。
福田市長は日米地位協定の改定を強く求めていく姿勢を改めて強調し、渉外知事会への働きかけなどを継続する考えです。
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