山陽小野田市の山口東京理科大学で卒業式が行われました。
このうち薬学部では初めての卒業生となる約100人が旅立ちを迎え、これからの医療を担っていくことになります。
山口東京理科大学では今年度、大学院と工学部、薬学部のあわせて298人が卒業を迎えました。
このうち2018年度に設立された薬学部からは、第1期生となる102人が6年間学んだ学び舎を巣立っていきました。
(薬学部卒業生)「常に上を目指して、学ぶ姿勢を大切に、自ら決めた新たな道を全力で歩んで参ります。」
これからの医療を担う卒業生たちに卒業後の進路について話を伺うと…
(薬学部卒業生)「地元の北九州で病院薬剤師に。」「東京の薬局に勤める。都会への憧れもありますし、薬局が取り組んでいることが都会だと実現しやすい。」
大学によりますと、薬学部卒業生の約8割が県外の病院や薬局に就職するということです。
現在、県内では若手薬剤師が減少傾向にあり、これからの医療においての課題のひとつとなっています。
こちらは厚生労働省が調査した35歳未満の薬剤師の数の推移です。
1998年と比べると全国的に人数は増えていますが、山口県ではその数は減少しています。
率にすると全国では約110%となっているのに対し県内では75%程となっています。
(県健康福祉部 薬務課・久保田 明子主査)「山口県内全体の薬剤師の数としては、医療需要と共有のバランスとしてはちょうど良いくらい。将来的には今後医療需要等が増えてきますし、高齢化が進みますので若手薬剤師の県内就職促進の事業を進めている。」
山口県は、これまでに薬学生が県内の薬剤師と交流が出来る場や就職説明会などを設けてきました。
また、去年12月からは県内の病院や薬局の採用情報などを見ることができるデータベースサイトを立ち上げ支援に取り組んでいます。
こちらの卒業生は春から県内の病院で薬剤師として働きます。
(薬学部卒業生)「(大学では)感染制御を中心に学んできたのでコロナもありましたし、病院で知識を深めて生かしていければ。」
これからを担う薬剤師をいかに地域に根付かせられるか…。大きな課題となっています。
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