国内外で大きな反響を呼んでいる「ニューヨーク・タイムズ」の「2024年に行くべき52カ所」。山口市を推薦したのが日本在住のアメリカ人の男性が26日、山口市を訪れ伊藤市長と村岡知事と対談しました。
山口市の菜香亭に姿を見せた男性、神奈川県鎌倉市在住の執筆家であり、写真家の、クレイグ・モドさんです。
ことし1月、ニューヨーク・タイムズが「2024年に行くべき52カ所」の3番目に山口市を選出。その山口市を推薦したのが、クレイグ・モドさんです。
モドさんは2000年に大学留学を機に来日、現在は、執筆家、そして写真家として神奈川県鎌倉市を拠点に世界各地を歩いています。
初めて山口市を訪れたのは4年前、2020年3月でした。
(モドさん)
「ちょっと隠れているというか京都とか東京、広島がAサイドだったら、ちょっとBサイド的な、レコードのBサイド、一番良い曲がBサイドに入っているレコードが多い。同じ哲学、同じ気持ちでちょっとあまり聞かない町を推薦するときにそういうところを町おこしとして推薦できると力の良い使い方と思う」
国の内外で話題となっているニューヨーク・タイムズの「2024年に行くべき52カ所」。
紹介された都市は各国などで活動する記者たちからの推薦を元に編集者が決めることになっています。
去年、「2023年に行くべき52カ所」の2番目に盛岡市が選ばれたのもモドさんの推薦によるものでした。
モドさんは今回、カザフスタンの町と共に山口市を推薦しました。
その理由とは…
(モドさん)
「一番何が良かったかというと住民の優しさ、本当に全国を巡る中で、山口市が今までで一番すぐに友人として受けてくれた町だったと思う。もちろん色々なところも仲良くなったりしているが、山口市は他人でもすぐに温かい挨拶が出てくる」
今後、山口市の観光客が増えることにも期待を寄せていたモドさん。
世界各国を巡る中で、観光客が求めることにも変化が現れてきていると話します。
(モドさん)
「洗練された観光客がすごく植えていると思う。初めて日本に来たのではなくて2回目とか3回目ではなくて、5回目6回目、この前一緒にコーヒーを飲んだ方は44回目だった。そんなに日本が大好きな中で、もうちょっと深みのある、土地とか地方に行きたがる観光客がすごく増えていると思う」
(山口市 伊藤和貴市長)
「モドさんの視点は地方都市にすごく光を与えてくれたなという気がしている。田舎でもない、大都会でもない、中間領域のたくさんある地方都市に光があたったなという印象がある」
(モドさん)
「旅をすればするほど、なんで旅をするかというと、みんなが行くところに行くためでなくて、その国の実際の日常生活なんかを味わうため、その国の素顔を見るという目的がすごく増えてくると思う。山口市はそういうための旅行をしている観光客にはすごく向いていると思う」
モドさん、かつて山口県庁舎として使われていた県政資料館に招かれました。
(村岡知事)
「私が2024年に会いたい52人の1番目がモドさんでありますので。笑」
モドさんは今回3回目の山口訪問で「きょうも驚きがあった」とエピソードを語りました。
(モドさん)
「小学生たぶん10歳ぐらいで自転車乗っていた方が一の坂川沿いを歩いてきた時にこんにちわ!!ってすごい挨拶した」「心から、こんにちわが出てきたビックリして」
モドさんは「地元では当たり前かもしれない」と前置きした上でこう話しました。
(モドさん)
「住んでいるとどんな街にしても、住民が気付かないことが多いので日本の地方の街の良さは冗談なく、宝物だと思っている」
モドさんは、東京から京都まで中山道を実際に歩き、記した本をことし10月に出版する予定で、その際には改めて山口市で出版記念をしたいと再訪を約束していました。
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