きょう17日(水)、下関地方気象台は、県内で黄砂を観測した、と発表しました。下関は、普段20キロくらいある水平方向の見通しが、黄砂の影響で、きょう17日(水)の午前9時時点で13キロくらいとなりました。
また、気象衛星ひまわりの観測でも、黄砂はしっかり捉えられていて、日本海から本州方面に、黄土色で映る黄砂のエリアが広がりました。近畿や四国などの気象台でも、黄砂観測が発表されています。
あす18日(木)にかけて、県内は高気圧に覆われて穏やかな天気が続きそうですが、風が穏やかなぶん、なかなか空気が入れ替わりません。黄砂は徐々に薄まってはいくものの、まだ、県内に漂う状況は続きそうです。
なお、黄砂は「砂」と言っても非常に細かい粒子で、スギ花粉よりも小さいサイズです。だからこそ、大陸からはるばる飛んでくるわけですが、粒子が小さいぶん、アルミニウムやカルシウム、鉄など金属成分と引っ付きやすく、洗濯物の汚れは黄砂そのものよりこの成分によるものが大きい、とされています。水に溶けにくい成分でもあるので、もし洗濯物が黄砂で汚れたら、すぐ洗い流さず、乾いた状態で軽く払い落として洗い直すのがポイントです。
また、粒子が小さい分、体の中にも入りやすいので、アレルギー対策でのマスクは、花粉対策用よりウイルス対策用の目の細かいマスクをご使用下さい。
そんな非常に小さな粒子が漂い続けることに留意しながら、正しく対策を心がけて過ごしましょう。
県内は、今夜は雲多めの空ですが、あす18日(木)朝以降、次第に雲は薄れていき、午後ほど快晴の天気に。ただし、まだ薄い黄砂が漂い、青空というより少し白っぽい空になる、とみています。日中の気温は、きょうより低めにとどまる所もありますが、各地、20度は超えて、25度に届く夏日の所もあり、引き続き、春というより初夏の陽気です。
金曜日は、ほぼ黄砂は解消し、引き続き安定した晴天で、昼間は一段と暑さが厳しくなりそうです。週末は天気下り坂…土曜日午後から天気が崩れ、夜ほど一時本降りの雨もあり、日曜日もぐずつく空模様が続きそうです。さらに来週も、しばらく天気はスッキリしない見通しです。
金曜日の黄砂の少ない晴天は、お洗濯などに貴重なタイミング、と心得ましょう。
(KRY山口放送 気象予報士 山本昇治)