現存する国内最古のピアノとされ、萩市の文化財にも指定されている「シーボルトのピアノ」が30日、その音色と共に特別に公開されました。
1819年に製造されたピアノは日本の近代化にも貢献したドイツ人医師=フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが1823年に長崎出島に来日した際に持ち込まれたものです。
その後、シーボルトが帰国する際、親交のあった萩藩の御用商人=熊谷五右衛門義比にこのピアノを贈り萩市の熊谷家の土蔵で保管されていました。
現存するピアノとしては国内最古とされています。
ピアノと共に、シーボルトと交わした書簡が今月22日に萩市の文化財に指定されていて、その書簡も併せて特別に展示されました。
(熊谷美術館・江口伊織代表理事)
「このピアノはピアノ単体のものでなく、ここに来るまでの先人たちの歴史、生き方などバックグラウンドの部分もしっかりと感じながら、皆さんに御覧いただけると幸せます」
通常は萩市の熊谷美術館で展示のみとなっている「シーボルトのピアノ」ですが、ことし11月23日には萩まちじゅう博覧会のイベントのひとつとしてコンサートが開かれることになっています。
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