山口市中心商店街の老舗の書店「文榮堂 本店」が30日、閉店となり75年の歴史に幕を下ろしました。
山口市中心商店街にある書店「文榮堂 本店」この日、午前10時の開店と共に閉店を告げる知らせが店先に張り出されました。
(お客さん)
「長い間ありがとうございました」「ここで学校の教科書とりに来てた」
文榮堂本店は1949年に創業。本や文具、学校の教科書などの販売を行ってきましたが、売り上げが落ち込み継続が難しくなったことから75年目となることし、店を閉めることを決めました。
(文榮堂を管理NICリテールズ花生雅文 第一エリアマネージャー)
「長くご利用いただいて感謝しかありませんが今後も営業店舗をご利用いただければ」
消えゆくまちの書店…一般社団法人日本出版インフラセンターが調査した山口県内の書店数では、ネット通販や電子書籍の普及などが続く中2013年は189の店舗がありましたが、去年12月時点では138店舗に。
10年前と比べおよそ27%減少。書店の閉店が相次いでいます。
(まちの人は)
「電子書籍で済むことが多いのでなかなか書店に行かない」「時々行く。子どもの本を買いに」
街頭調査でまちの人100人に「最近書店に行ったかどうか」を尋ねたところ、「行った」と答えた人が48人、「行っていない」と答えた人が52人となりました。
頻度としては月に1回程度と答えた人が最も多く37人。次いで週に1度半年に1度という結果になりました。また、100人のうちおよそ4割がネット通販や電子書籍も利用すると答えました。
文榮堂では今後、市内3つの店舗で営業を続けますが、山口大学前店では5月10日をもって本と文具の販売を終了。高校の教科書・大学のテキスト販売のみとなります。
そして、ゆめタウン山口とサンパークあじすにある2店舗はこれまで通り営業しさらに力を入れていきたいとしています。
(文榮堂を管理NIC RETAILS 花生雅文エリアマネージャー)
「手に取って本を選ぶ中を見て選ぶことはリアル書店にしかできないので今後も書店をご利用いただきたい」
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