下関市沖で、今年3月から転覆したままとなっている韓国船籍のケミカルタンカー。
この事故では、乗組員9人が死亡しています。
23日、大型の起重機船などを使って、このタンカーの船体を引き起こす作業が行われました。
(石崎記者)
「午前9時半過ぎです。ケミカルタンカーが転覆した海域は、現在、満潮の時刻を迎えています。ケミカルタンカーの上には数名の作業員の姿が確認できます」
赤い船の底を海面に出して転覆したままとなっていたのは、韓国船籍のケミカルタンカー「キョヨンサン」です。
作業は、午前8時半頃から始まり、タンカーにめぐらしたワイヤーを大型起重機船などに取り付け、慎重に船体を引き起こしていきました。
悪天候のため、下関市沖に停泊していたタンカーが転覆したのは、3月20日。
乗組員11人のうち、生存者はわずか1人…。
9人が死亡、残り1人の行方はまだ分かっていません。
(石崎記者)
「正午前です。転覆していたケミカルタンカーが引き起こされ、姿を見せました」
国内の代理店によりますと、今回引き起こした海域で、積み荷であるコンテナやアクリル酸などを抜き取り、数日かけて船体を安定させた後、船を移動させるということです。
また、今後、海上保安部が船内を調べ、行方不明となっている乗組員の捜索なども行うということです。
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