今が旬の果物がカメムシによって大きな打撃を受けています。
萩市三見の特産ビワの農家を取材しました。
萩市三見・明石の田中昭美さんの畑では10アールの敷地でビワを栽培していますが…
(田中昭美さん)
「こんなになります」
Q「こうなると売り物にならない?」
「そうですよね。買う人もねぇ…」
「農薬をあまり使わないようにしているから」
「収穫の時に(カメムシが)こういうふうに出てきたのは初めて」
県病害虫防除所ではカメムシの大量発生に伴いことし4月、果樹カメムシ類に対する注意報を発令。
田中さんも袋掛けをして警戒していましたが…
袋のわずかな隙間からカメムシが入り、果汁を吸われていて被害は、3分の2ほどにも達しているといいます。
例年に比べて実は小さいものの、甘く仕上がっているということですが、こちら道の駅「萩・さんさん三見」では品薄状態が続いています。
【なぜ大量発生…】
県病害虫防除所によると越冬時期に入ると寒さによって数が減りますが、冬場に気温が高かったことで生き残る個体が多くなったとみられています。
(山口県病害虫防除研究所 河村俊和専門研究員)
「柑橘は本来、この時期はそんなにカメムシの被害を問題視する必要はないが、幼果やつぼみを加害されると落果も起きるので、気をつけて防除してもらう必要がある」
萩市三見では今月10日ごろまでビワの収穫が続きますが、農家は厳しい現実に直面しています。
(田中昭美さん)
「段々、高齢化もしてきますし困ったことですね」「来年も(カメムシが)来るようだったら続けるというのが無理かなと思う」
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