山口市鋳銭司の「周防鋳銭司跡」でこのほど新たな貨幣=「富寿神宝」が発見されました。
新たに発見された「富寿神宝」、直径およそ23ミリ、厚さ1.5ミリ重さはおよそ1.7グラムです。
山口市は2017年度(平成29年)から「周防鋳銭司跡」で山口大学と連携して発掘調査を進めています。
「周防鋳銭司」は奈良、平安時代に作られていた12種の銭貨のうち8種を生産したとみられています。これまでの発掘調査で「承和昌宝」など3種が鋳損じ銭として発見されていますが今回見つかった「富寿神宝」は完成品で未使用のものとみられるということです。
文献資料によると「富寿神宝」は818年から834年までに生産されたとされていてこれまでに、「周防鋳銭司跡」で発見された銭貨で最も古く、今回の発見により、「周防鋳銭司」で最長で45年間、銭貨生産が行われていたことが明らかになったとしています。
今回発見された「富寿神宝」は現在、鋳銭司郷土館で開かれている展示会で特別公開されています。