7月4日。
金魚ちょうちんまつりを前に、柳井広域シルバー人材センター金魚班の人たちが追い込み作業に励んでいました。
(シルバー人材センター職員)「かわいい、かわいいと常に思いながら金魚を作っています。」
金魚ちょうちんは今からおよそ150年前、柳井市の商人が青森県の「金魚ねぷた」からヒントを得てつくりました。
柳井の白壁の町並みに飾られているほか、お土産でも人気です。
そして実は今…。
フランス・パリの水族館でも飾られているんです!
記念撮影をしている観光客もたくさん!
でもなぜ???不思議ですよね。
パリに金魚ちょうちんを泳がせた人物…。
それがこの人、白壁の町並みを優雅に歩く、竹藪博規さんです。
竹藪さんは自身が代表を務める会社の事業の一環で、金魚ちょうちんのオンラインショップを営んでいます。
金魚ちょうちんのパリ進出…。
その話は突然舞い込みました。
(竹藪さん)「突然パリ水族館の方からメールをいただきまして。パリ水族館に金魚ちょうちんをかざりたいんだけどおくってもらえるかというようなメールをもらいました。僕は詐欺だと思ってフィッシングメールだと思って、よくよく調べてみるとパリ水族館だったっていう。」
パリ水族館では、日本の金魚のための企画展を開催することに。
その装飾として選ばれたのが金魚ちょうちん!
パリ水族館と交流のあった東京の水族館が紹介し、竹藪さんに声がかかりました。
3月ごろまず300個。そして好評だったことから追加で300個の注文が入ると…。
話を聞いた柳井市が「室内だけではなく屋外にも金魚ちょうちんを飾って欲しい!」と提案。
竹藪さんが水族館に問い合わせたところ、ちょうど外のカフェスペースにも飾ろうとしていたということで追加で60個。
あわせて660匹もの金魚たちがパリを泳ぐことになりました。
竹藪さんも6月末パリを訪問し、実際にその目で現地の反応を確かめました。
(竹藪さん)「実際に手でさわれる位置に金魚ちょうちんがあったりするので、一緒にもって写真をとっていたりとか、大人も「KAWAII」という単語を使って上を指さしていたりとか喜んでいる感じがあってよかったです。おとぼけ顔がかわいいという表現を使っていた。」
そして、なんと!
パリ水族館はパリオリンピックの開会式が行われるセーヌ川のすぐ近くにあるんです。
屋外のカフェにも金魚ちょうちんが飾られるため、もしかすると…柳井出身のバドミントン・保木卓朗選手やバスケットボール・河村勇輝選手の目に入るかもしれません!?
(竹藪さん)「あぁ柳井だなという感じになると思うので思い出してほしいです。」
今回、パリに贈られた金魚ちょうちんはすべてシルバー人材センターが手がけました。
金魚ちょうちんを作って20年、ベテランの職員からも喜びの声が聞かれました。
(ベテラン職員)「そうですね、見てまた柳井に帰ってきて、柳井の金魚ちょうちんがあったぞ、応援してくれたぞと言われたらうれしいですね。」
パリ水族館を真っ赤に埋め尽くしている金魚たち。
ゆらゆらと泳ぎながら日本代表の背中を押してくれるかもしれません。