有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」について、アメリカ軍岩国基地に近い水域を調査した結果、国の暫定目標値を上回ったと国際民間団体が発表しました。
これは各国の退役軍人らでつくる団体「ベテランズ・フォー・ピース」が20日、岩国市内で開いた集会で明らかにしたものです。
団体は、ことし5月と6月、アメリカ軍の施設などに近い日本国内40地点の水質を調査しました。
岩国基地に近い今津川の河口付近では、有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」の該当物質が1リットルあたり89.3ナノグラム検出されました。
国は「1リットルあたり50ナノグラム」を暫定目標値と定めていて、今回の数値はこれを上回っています。
(ベテランズ・フォー・ピース パット・エルダーさん)
「岩国の数値は日本政府の暫定目標値を超え、違法といえる」
なお在日アメリカ軍は去年、岩国などの基地では「PFASの一部を含まない泡消火剤に交換した」と発表しています。
アメリカ軍岩国基地は取材に対し、「基地施設や環境に対して責任を負う者として、関連するすべての合意事項、義務、手順を堅持していく」などと回答しています。