米軍岩国基地にオスプレイやF35C戦闘機が配備される計画について岩国市の福田市長は27日開会した市議会で「総合的に勘案した結果、今回の機種更新等について了承する」とし計画を容認しました。
(岩国市・福田良彦市長)
「基地周辺住民の生活環境に大きな影響を与えるものではないと考えられること」「安全保障政策上必要と考えること」「(全員協議会で)その必要性に理解を示される意見が多数を占めていたことなどを総合的に勘案した結果、今回の機種更新等について、了承するものとします」
岩国基地には年内に、空母艦載機部隊の機種更新としてアメリカ海軍のオスプレイやF35Cステルス戦闘機が新たに配備される計画です。
岩国市周辺の和木町や周防大島町も近く計画についての判断を示す予定です。
■空母艦載機部隊
2018年3月までに、米軍厚木基地(神奈川)から岩国基地(山口)に移転しました。
移転時は米原子力空母「ロナルド・レーガン」の艦載機として、FA18スーパーホーネットなど約60機で構成されていましたが、日本配備の空母がことし「ジョージ・ワシントン」に交代することから、国は7月、一部の機種が更新される計画を山口県や岩国市に伝えていました。
■機種更新
現在のC2A輸送機をCMV22オスプレイに、FA18スーパーホーネット4部隊のうち1部隊をF35Cステルス戦闘機に更新する計画。CMV22オスプレイ、F35Cともに、日本国内への配備は初となります。
オスプレイは、岩国基地を離陸した米空軍機が去年、鹿児島県沖で墜落する事故を起こしたことなどから、山口県や岩国市は安全性を国に照会。国は「事故原因は特定されている」とし、マニュアルの追加や、ダイバート飛行場に着陸するまでの必要な飛行時間を制限するなどの対策により、安全な飛行が可能と回答しました。
一方で岩国基地では米海兵隊の機種更新(FA18→F35B)も計画されていて、基地全体の米軍機数は「10機程度減る」とされています。国は「基地周辺の騒音は現在より広がらない」と説明していて、これを踏まえ、県や岩国市は「周辺住民に大きな影響を与えるものではない」との考えをまとめていました。
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