●台風10号は木~金曜で西日本を通過。動きが遅く荒天が長引くおそれ
●台風接近とともに雨風が激しさを増す 特に大雨は24時間で300ミリに達するなど記録的・災害級の大雨も
●荒天時では移動は非常に危険 あす28日(水)のうちに安全確保できる場所に身を置くなど避難行動の準備を
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山口県は、きょう27日(火)も強い日ざしタップリで猛暑が続きましたが、あす28日(水)以降、今週後半は台風10号の影響で次第に荒天となっていきます。
台風10号は暖かい海の上で急速に発達しており、現在は「非常に強い」勢力で鹿児島県奄美地方に接近しています。
今後、勢力を維持したままあすからあさってにかけて九州南部付近へ。その後、金曜日にかけて九州から中国四国地方を通過し、まだ西日本のどこを通過するかは予測に幅があるものの、県内直撃のおそれも十分あります。
台風が予報円の中心を通れば、台風が最も県内に接近するのは金曜日の午前ですが、台風は西日本通過の時でも移動速度が時速10キロほどと自転車並みに動きが遅いため、強風域には木曜日から金曜日いっぱい、ほぼ丸2日、入り続ける見通しで、最接近のタイミング前後では暴風域に入るおそれもあります。
風は、あさって29日(木)で瞬間的に35メートル、樹木が倒れたり、看板の落下なども心配な非常に強い風のおそれがあり、金曜日はさらに激しい風も。県内は木曜日から金曜日にかけて大雨や暴風や波浪、場合により高潮も警報級となる可能性があります。
県内は台風接近に先立ち、あす28日(水)の日中から雨が降り出す所が多くなっていき、台風が迫るにつれて、29日(木)には激しい風を伴いながら、雨も一段と激しさを増してきます。
大雨に関しては、木曜日にかけての24時間で多い所120ミリ、さらに金曜日にかけて24時間で多い所300ミリに達するなど、梅雨末期でも、そう見込まれない記録的・災害級ともいえる大雨のおそれもあり、土砂災害や河川増水・氾濫などに厳重に警戒が必要となっていきそうです。
激しい雨風の中での避難行動も非常に危険を伴います。あす28日(水)の夜まで、もしくはあさって早朝までには安全確保できる場所に身を置くことができるように、避難行動の準備など進めて下さい。
あす28日(水)は、午前中は少し日が差す明るい曇り空の所が多いですが、午後は所々にわか雨となり始め、夜ほど次第に本降りに。雨とともに風もやや強まっていきそうです。
スッキリしない天気でも最高気温が山口や防府で35度に達するなど、かなりの蒸し暑さが続きます。台風対策で部屋を閉め切る際など、部屋の温度にも十分気を付けて、エアコン活用、水分補給など熱中症対策もしっかりお願いします。
木~金曜日と台風接近に伴って一段と雨、風が激しさを増し、外出が危険な大荒れの天気が続くおそれ…記録的となるおそれがある大雨や、沿岸部は高潮にも十分気を付けて、安全確保できる場所への移動などは、あす28日(水)のうちに終わらせておきましょう。
台風の動きが、予想よりも更にゆっくりだと、土曜日もまだ少し雨風の影響が残るかもしれません。
台風が去ると、また猛暑が戻る見込みです。
(KRY山口放送 気象予報士 山本昇治)