●台風10号が あす29日(木)~30日(金)にかけて九州に接近・上陸へ その後、瀬戸内海~四国付近を通過見込み
●山口県は台風最接近は30日(金)も、台風の動きが鈍く 29日(木)~31日(土)まで影響長引くおそれ
●29日(木)~30日(金)は雨風激しさ増す 線状降水帯発生の可能性もあり 災害級となる大雨には特に厳重警戒
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きょう28日(水)の山口県は、台風が迫ることを物語るように、雲が厚みを増し、あちらこちらで雨が降り出しました。台風10号は、非常に強い勢力で徐々に九州南部に接近中…気象庁は、鹿児島県に伊勢湾台風クラスの甚大な災害のおそれがあるとして、台風を要因とする特別警報を発表しました。また、県内には台風の北側に広がる雨雲が徐々に流れ込み始めています。
今後、台風はあす29日(木)~あさって30日(金)にかけて九州に接近、そして上陸のおそれ。その後、瀬戸内海から四国付近を進む予想です。台風の動きがゆっくり、そして少々複雑になる傾向があり、県内は台風の最接近はあさって30日(金)の見通しですが、あす29日(木)から31日(土)前半頃まで、長く影響を受け続けることになりそうです。
台風の接近に伴ってこれから、さらに風が激しさを増すとともに、あす29日(木)には度々非常に激しい雨にもなる予想です。気象台は県内を含む西日本に広く「線状降水帯発生予測情報」を発表し、急激な大雨災害危険度上昇への厳重な警戒を呼びかけています。
風は、29日(木)~30日(金)にかけて、瞬間的に35メートル…樹木が倒れたり、看板の落下なども心配な非常に強い風のおそれがあり、海上はうねりを伴う高波に警戒。台風の接近と満潮が重なれば高潮のおそれもあります。
そして特に心配なのが大雨で、あす29日(木)夜~30日(金)の24時間雨量で多い所300ミリ、その前後でも雨がまとまることで、総雨量は2日間で平年の8月ひと月分の2倍に達するような、広域的に災害を引き起こすほどの大雨となるおそれがあります。
●台風10号 このあとの備えは?
大雨、暴風、高波、さらには高潮と、あらゆる危険が高まる状況で、どのように過ごすべきか、その心構えをまとめました。
大前提は、「安全を確保できる場所に身を置くこと」です。特に大雨や高潮リスクのある場所からは早めに離れ、大荒れの天気の中で不要不急の外出は控えてください。
そして大雨に備え車も高台などに移動を。ガソリンを満タンにすると停電の際に車のエアコンを使用することもできます。
いよいよ天気が荒れてきた時には暴風による思わぬ飛来物に備えて家の雨戸やカーテンを閉め、また、停電に備えて様々な電化製品の充電や、ペットボトルの水を凍らせると、水の備蓄や、エアコンが止まった時の熱中症対策としても役立ちます。
落ち着いて台風を耐え忍ぶことができるように、出来る限りの対策を進めて、台風の通過を無事に乗り切りましょう。
●あす29日(木)…次第に雨風激しさ増す 30日(金)…台風最接近
あす29日(木)は、朝早くはまだ小降りの雨でも、日中は徐々に激しい雨が度々降りやすくなり、風も激しくなり、雨は横殴りとなっていきそうです。夜にかけて、いっそう災害の危険も高まるおそれがあります。雨風が激しさを増す前に、より安全を確保できる場所への移動などを進めておき、荒天時は不要不急の外出は控えましょう。
台風は金曜日に県内に最接近で、一段と激しい雨風となるおそれ。台風の動きが予想より遅くなると、土曜日にかけても雨風の影響が残る可能性もあります。長丁場の大荒れの天気を、安全最優先の意識で、無事に乗り切っていきましょう。台風が去ると、天気回復とともに、また厳しい暑さも戻る見込みです。
(KRY山口放送 気象予報士 山本昇治)