宇部市に本店を置く化学品などの製造会社「セントラル硝子」と山口大学がこのほど、再生医療における医療製品の実用化に向けた共同プロジェクトを始めることを発表しました。
実用化を目指すのは「他家 凍結保管線維芽細胞シート」と呼ばれる医療製品です。
細胞シートとは人から採取した細胞をシート状に培養し、病気や傷のある部分に貼ることで細胞や臓器の再生を図る医療技術です。
これまでの細胞シートは保管のために凍結と解凍を行うと細胞の生存率が著しく下がり安全性などの基準を満たせないという課題がありました。
実用化を目指す細胞シートは細胞にダメージを与えにくい独自の凍結解凍を行うことで細胞の生存率を高く保つことができるということです。
また、細胞シートは患者以外の健康な人の細胞から作ることを想定していてドナーひとりから数百万枚を作れる見込みだということです。
(セントラル硝子New-STEP研究所 宮澤 覚所長)
「細胞シートを量産化することでコストダウンにつながる凍結保存することで必要な時に治療ができるそういった利便性の大幅な向上が期待されている」
細胞シートは2030年を目途に実用化に向けた研究や試験が行われ、プロジェクトには県と宇部市も連携して支援を行います。
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