82年前の水没事故で183人が犠牲となった宇部市の海底炭鉱。
遺骨の収集を目指す市民団体は19日、炭鉱入り口の掘削に向けた工事を始めました。
工事が行われたのは宇部市西岐波で、旧長生炭鉱の入口=「坑口」があるとされる場所です。
坑口の周辺は木が密集しているため、19日は重機で木を倒し、重機や人が進入するための道を作りました。
旧長生炭鉱は水没事故で183人が犠牲となり、7割以上が朝鮮半島の労働者。
その遺骨は海底に残されたままです。
工事を始めた場所からおよそ100メートル進んだ先、地下4メートルに「坑口」はあるとされていて、今後この坑口を掘削し開く工事を始めます。
市民団体は遺骨収集にむけて、これまでも日本・韓国両政府に働きかけてきました。
(長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会・井上洋子共同代表)
「一片でも遺骨を見つけて両方の国を動かしていく。この遺骨に対して政府の責任としてどうするのかということを突き付けて、次は政府を動かして次の段階に移っていきたい」
市民団体では今後、坑口を開け、来月には遺族も招いて集会を開く予定です。
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