(火の山ロープウェイ案内)
「66年間続いたロープウェイは幕を閉じます」
下関市の火の山ロープウェイが10日、運行を終えました。
66年にわたって、下関の観光を支え、およそ1350万人がこのロープウェイに乗りました。
火の山の山麓にある下駅と山頂付近にある上駅をおよそ4分で結ぶ火の山ロープウェイ。
最後の運行となった10日も、多くの人が訪れました。
(下関市の男性)
「学生の頃に1回乗ったくらいで 何年ぶりかのロープウェイです。4人で乗ろう」
火の山ロープウェイが開業したのは、1958年・昭和33年の4月。
こちらは、1965年の映像です。
まだ、海峡に関門橋がかかっていません。
1958年の開業初年度には最も多いおよそ55万人が乗車しました。
その後、営業を休止した年もありますが、66年にわたって下関の観光を支えてきました。
上駅の機械室には、開業当初からずっと使われているものがあると言います。
(火の山ロープウェイ・古澤卓巳さん)
「つくった日付が昭和32年12月6日、逆さですけどこの機械(滑車)は、昭和33年の開業当初からのものです。そちらのモーターが昭和33年です。これだけ大きいですが、プリウスほどパワーはない」
そして、こちらは、ゴンドラの動きに合わせて動く安全装置の一つ、「搬器位置表示器」です。
(火の山ロープウェイ・古澤卓巳さん)
「これがゴンドラが動き出すと、この駒がずーと動くので、今からこれが上がってくるとこういうスイッチを倒す。スイッチを倒すと運転手がブレーキをかける準備をしなさいとかスピードを落としてくださいというメドレーチャイム、これを倒すと鳴る。動くとこうやってのける。今下で音が鳴っていますけど、こんなのも全部今、パソコンですよね。アナログな機械あまり見たことない」
運行最後の日となった10日。
1日だけで1520人が乗車し、臨時便も出して対応にあたりました。
下関の観光のシンボルでもあった火の山ロープウェイ。
66年間で1350万9915人の人を乗せてきました。
「ありがとうございました」
ロープウェイに代わる新しいパルスゴンドラは2026年度末、完成予定です。
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