今後の在り方が検討されている第三セクター鉄道・錦川清流線について、岩国市のアンケートに対し「現状での存続が望ましい」と回答した沿線住民は半数程度にとどまったことが分かりました。
第三セクター・錦川清流線は利用客数の減少により、岩国市が毎年1億円前後の赤字を補填しています。
市は昨年度と今年度で清流線の今後の在り方を検討していて、ことし5月、沿線住民の意向を把握するため無作為に抽出した4500人にアンケートを郵送し、2086人から回答を得ました。
その結果が14日の会議で示され、「現状での存続が望ましい」と回答したのは全体の50.8%にとどまり、残る49.2%は「今後の方向性の検討はやむを得ない」と回答。
また駅から2km圏外の人のうち8割以上が「ほとんど利用しない」「一度も利用したことがない」と回答したということです。
(岩国市交通政策課・秋友康伸課長)「玖北の人は危機意識を持ち、存続が望ましいとの回答が多かったが、市街地に行くほどその回答が少なかった。(検討結果に)影響があるかも踏まえて協議していく。」
また、市は①現状維持、②上下分離方式による存続、③全部を廃線としバス転換、④一部を廃線としバス転換、の4つの案で収支シミュレーションを行う方針ですが、このうち一部廃線の案について岩国駅から北河内駅までを鉄道として維持し、北河内から錦町駅までをバスに転換する前提とすることを明らかにしました。
シミュレーションの結果を盛り込んだ検討報告書の素案は来年1月に示される予定です。
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