第三セクター鉄道・錦川清流線の今後の在り方を検討している岩国市は、報告書の素案を示しました。4つの案のうち上下分離方式が最も市の負担額が少なくなる見通しとしています。
岩国市中心部と錦町を結ぶ錦川清流線は利用者数が減少し、毎年1億円前後の赤字を岩国市が負担しています。市は昨年度から清流線の今後の在り方を検討していて、これまでに・現状維持、・上下分離方式による存続、・全部を廃線し、バス転換・一部を廃線とし、バス転換の4つの案を示しています。
岩国市は31日、検討報告書の素案を専門家でつくる会議に示しました。4つの案について今後10年間の収支と、それに伴う市の負担額を計算。具体的な額は「数値が確定していない」として非公表とされましたが、「いずれの案を選んでも黒字化は期待できず、運行を続けるには市の負担が不可欠」としています。
また4案のうち「上下分離方式」が最も市の負担額が少なく、逆に「一部バス転換」が最も負担額が大きくなる見通しということです。
(岩国市交通政策課・秋友康伸 課長)
「シミュレーションによる市の実質負担額という定量的な視点と、利便性などメリット・デメリットの定性的な視点の両視点から検討していきたい」
市は新年度以降、4つの案から1つに絞る方針です。
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