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県北部で開幕した「森の芸術祭 晴れの国・岡山」の見どころは? 地域の特色を生かした様々なアートを展示【いまココ!ナビ】

KSB瀬戸内海放送 2024年10月4日 16時28分

 岡山県北部で開幕した「森の芸術祭 晴れの国・岡山」。津山市の鶴山公園や新見市の満奇洞など、岡山県北の特徴的な場所にさまざまな現代アートが重なり、新しい魅力を発信しています。見るだけでなく、体験できるアートも多い国際芸術祭の魅力をお伝えします。

 岡山県津山市の鶴山公園に現れた、巨大なモニュメント!

(森の芸術祭 実行委員会事務局/青木咲曉さん)
「かなり大きな作品なんですけど、すごい圧倒されますよね」

 岡山県北部で開幕した『森の芸術祭』。岡山県北部の5つの市と町にさまざまな分野のアート作品が設置されています。

 巨大な作品『竹の鼓動』。実は、中に入ることができます。

青木さん「体感型でアート作品の中に入れるっていうのはなかなかないですよね」
記者「竹踏んじゃっていますけど……」
青木さん「大丈夫です。音が鳴ったり触れたりするというのが他と違うなと思います」

 音がするのは足元だけではなく、作品の中には竹のドラムもあり、自由に叩くことができます。

記者「お子さんとかもいけそうですね」
青木さん「そうですね。楽しめると思います」

(美作市から)
「いろんな音が出るのも新しい発見で楽しいですね」
「暮らしているところの周りも竹林がたくさんあるので、活用できたらいいなといつも思っていたのでわくわくしますね。海側の芸術祭に対しての山側なんでいい対比が生まれたら面白いと思っていたので、こういう北ならではの材料を使った作品とかはとても面白い」

青木さん「自然にある木とも組み合わさっているんですよ」
記者「この木は元々あった木なんですか?」
青木さん「そうなんです。どうやってこの木と組み合わせたんだろうって」

(森の芸術祭 実行委員会事務局/青木咲曉さん)
「(森の芸術祭は)目で見るだけでなくて、空間ごと楽しめるような作品が多いかなというふうに思います」

 津山城の近くの広場「城下スクエア」にも体験できるアートがあります。それは……卓球台!

 ラケットやピンポン球は無料で借りることができ、自由に楽しめます。卓球を通じて人の交流を生み出すのが作品の狙いです。

(森の芸術祭 実行委員会事務局/青木咲曉さん)
「芸術祭が終わった後もそのままずっと置いてあるものになるので、芸術祭を見に来られた方や市民の方が交流できるような場としてずっと残っていきます」

 さらに岡山県奈義町では屋内ゲートボール場に、アートが。

(記者リポート)
「中に入ると暗いですね。すごい木が上から吊るしてありますね」

 天井に吊るされた300本もの木。下を見てみると……

(記者リポート)
「この橋の上を歩くと、森の中を浮かんでいるような感じが、そんな錯覚がします」

 アルゼンチン出身のレアンドロ・エルリッヒさんが手掛けた『まっさかさまの自然』。実は下に見える木々は鏡に映った天井の木なんです。

(森の芸術祭 実行委員会事務局/青木咲曉さん)
「鏡に映っているくらいかなと思うんですけど、実際に見ると奥行きとかも感じられてすごい不思議な空間です」

 新見市では鍾乳洞の満奇洞がアートに。中に入ると、幻想的にライトアップされた静寂な空間が広がります。

 手掛けたのは写真家の蜷川実花さん。照明や音響を使って異世界のような空間を演出しています。

 洞窟を進んでいくと、不安を掻き立てられるような音に変わっていきます。青かった景色がだんだんと赤に。一番奥の空間に広がるのは1000本ものヒガンバナ。

 与謝野晶子夫妻が訪れた際に「冥府の路を辿るやうな奇怪な光景」と評したという満奇洞。その言葉のように、まるで黄泉をめぐるような感覚に。

 そして、出口に向かうと洞窟に入った時に見た青い空間と再び出会います。入った時とはまた違った感覚で静寂を感じることができます。

(森の芸術祭 実行委員会事務局/青木咲曉さん)
「現実世界との境界みたいな『これどこにいるんだろう』みたいな不思議な空間が広がっていて、ここでしか味わえない」

 取材した日には台湾や香港のインフルエンサーも訪れ写真を撮影していました。

(香港から)
「音を聞いてちょっと怖い感じもするんですけど、それを見てなんかすごい」
「見ると聞く両方を楽しめる」
「ディープなところが楽しみたい方は、ぜひこの芸術祭観光しながらアートを感じるには一番いいと思います」

 岡山県北の特色を生かした作品が集まった森の芸術祭。全ての会場に入場できる「鑑賞パスポート」と会場ごとに支払う「単館鑑賞券」の2種類があります。

 アートを通じて県北の新たな魅力に気づくことができるかもしれません。

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