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懲役刑の恐れも…11月から自転車の「ながらスマホ・酒気帯び運転」が厳罰化 警察が注意呼び掛け

KSB瀬戸内海放送 2024年10月30日 18時5分

 道路交通法の改正により11月1日から自転車の運転に新たな罰則が加わります。ひとつはスマートフォンなどを使いながら運転するいわゆる「ながらスマホ」、もうひとつは酒気帯び運転です。どちらも懲役刑になる恐れがあり警察が注意を呼び掛けています。

 10月25日、岡山県警が自転車の「ながらスマホ」と酒気帯び運転の罰則についての啓発活動を行いました。

 警察によりますと、「ながらスマホ」は現在、岡山県・香川県ともに県の規則で禁止されていて、違反すれば5万円以下の罰金です。11月1日からは道路交通法違反となり、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金となります。

 自転車に乗りながらの通話や画面をじっと見つめる行為が「ながらスマホ」とみなされます。停止中に見るのは問題ありません。

 酒気帯び運転はこれまでも道路交通法で禁止されていましたが、罰則の対象となるのは正常に運転できていないなどの酒酔い運転のみでした。

 11月からは酒を飲んで自転車を運転すれば車の酒気帯び運転と同じ、3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

(30代女性)
「えー、知らなかったです。ダメなのは理解しています。どういうふうに取り締まっていくのかなっていうのが気になるところ」
(50代男性)
「(酒を飲んだら)乗らないようにはしている。車より軽車両だからちょっと油断するというか、なんとなく無意識のうちでやってしまうという感じなのかな」

(岡山県警察本部 交通企画課/山上邦生 課長補佐)
「免許もなしに手軽に乗れる自転車ではあるけど、厳しい罰則が設けられているということを知ってほしい」

 背景にあるのは、人身事故の中で自転車が関係するものの割合が高くなっていることです。

 岡山県警によりますと、岡山県で起きた人身事故の数は10年前は1万2271件でしたが2023年は5161件でした。

 自転車が関係する事故も数は減っていますが、全体に占める割合は増加傾向で2023年は22.2%でした。

 全国的にみても同じ傾向だということです。

 警察庁のまとめによりますと、全国で過去10年に起きた自転車の交通事故のうち、死者や重傷者が出たものの割合は飲酒がなかったケースでは15.9%でした。これに対し、酒気帯び運転だったケースでは29.5%で2倍近くになっています。

 岡山県警は「自転車は車の仲間だという認識を改めてもってほしい」と訴えています。

(岡山県警察本部 交通企画課/山上邦生 課長補佐)
「自転車も車の仲間として、しっかりと交通ルールを守っていただいて安全に乗っていただくことが必要になるし、もちろん交通違反があった場合には厳しく罰せられるということを皆さんに知っていただいて安全で快適に自転車に乗っていただきたい」

 自転車の酒気帯び運転については酒を提供した人や自転車を貸した人も罰則の対象となります。違反した場合、酒の提供は2年以下の懲役または30万円以下の罰金。自転車の提供は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

 なお、岡山県警は「ももちゃり」のような無人のレンタサイクルの場合、貸し出した側は、基本的には違反の対象にならないとしています。

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