2024年4月、倉敷市の住宅に手りゅう弾を投げ込んで爆発させた罪などに問われている暴力団組員の男の初公判が6日、岡山地裁で行われ、男は起訴内容を認めました。裁判は即日結審し、検察側は男に懲役16年を求刑しました。
爆発物取締罰則違反や建造物損壊などの罪に問われているのは広島県福山市の六代目山口組傘下の組織の会長の男(63)です。
起訴状などによりますと、男は2024年4月18日午後10時ごろ、倉敷市玉島上成の住宅の駐車場に手りゅう弾を投げ込んで爆発させ、この家と、隣接するコーポなどの窓ガラスや壁、車などを壊したとされています。けが人はいませんでした。
6日の初公判で男は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
裁判は即日結審し、検察側は「暴力団組織特有の発想に基づく危険性の高い犯行」「計画性も高く被害結果も重大で、再犯のおそれも極めて高い」などとし、男に懲役16年を求刑しました。
一方、弁護側は「被告は手りゅう弾の火薬を半分にするなど周辺に迷惑や被害が及ばないようにしていた」「被害の一部を弁償している」などとし、懲役10年程度の判決を求めました。
男は「世間や近所の一般の人らに怖い思いや被害を与えたことを申し訳なく思っている」「あとは刑務所で償いたい」と話しました。
判決は12月18日に言い渡されます。