キックボクシングの全国規模の大会で優勝経験がある3人の小学5年生が、岡山県倉敷市で練習を重ねています。お互いが「負けたくない」と語る3人が目指すものとは。
真剣なまなざしでサンドバッグを打つ3人。体格のよく似た3人は全員小学5年生。
なんと、全員がキックボクシングの全国規模の大会で優勝、ベルトを獲得しています。
(森圭史さん)
「森圭史です。3人の中で負けないところは、テクニックだと思います」
流れるように次々とキックを繰り出す森さん。
(宮木陽向さん)
「宮木陽向です。3人の中で負けないのは、蹴りの威力だと思います」
3人の中で唯一の左利き。左足のミドルキックが強みの宮木さん。
(千北裕心さん)
「千北裕心です。3人の中で負けないところはパワーだと思います」
力強さが自慢の千北さん。スパーリングの音も一際大きく響きます。
キックやパンチを使って相手と戦うキックボクシング。3人は4歳のときにこのジムに入り、今では週に6回、3時間半から4時間一緒に練習しています。
3人を指導している板谷さんは……
(柏塾キックボクシングジム/板谷和幸 代表)
「この子らはできるまでちゃんとやってくれてるんで、それが実力になってるのかな。個性みたいなのはあるんですけど、レベル的なものは変わらないと思う」
学年も体重別の階級も同じ3人。そんな中、最初にベルトを巻いたのは宮木さん。
2023年2月の大会で優勝し、初のベルトを巻きました。その姿を見ていた森さんと千北さんは……
(森圭史さん)
「負けられないなと思いました。強くなって、3人の中で1番強くなりたいなって思いました」
(千北裕心さん)
「悔しいなと思いました。一緒に練習してて、先にベルト巻かれて悔しくなりました」
その後、2023年4月には森さんが、2023年7月には千北さんがベルトを獲得。
ジムの方針で3人は対戦しないよう順番に大会に出場していますが、誰かが出場する大会には必ず3人とも会場に行くそうです。
(森圭史さん)
「3人でやってると負けられないところとかがあって、そういうところが頑張れます」
(宮木陽向さん)
「3人でやれたから、練習してここまで強くなれたと思う」
(千北裕心さん)
「陽向(宮木さん)は蹴りとかのスピードが速かったり、圭史(森さん)はテクニックが速い。プロとかになったらそういう選手になりたい」
(柏塾キックボクシングジム/板谷和幸 代表)
「みんな戦い方も違いますし、だんだん自分で分かってくると思う。それが今のスタイルに出てきていると思うので、それを伸ばしてほしい」
それぞれが日本一の経験のある3人。階級も同じで実力も拮抗しているからこそ、3人で実戦的な練習を日々積み重ねています。
そんな3人、目指す目標も同じです。
(宮木陽向さん)
「世界チャンピオンになって、誰よりも強くなりたい」
(千北裕心さん)
「世界チャンピオンになりたい」
(森圭史さん)
「世界チャンピオンになって、世界で1番強くなりたい」