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しょうゆ蔵の18代目と徳川宗家19代目当主が意見交換 伝統を守りながら発展目指すには 香川・東かがわ市

KSB瀬戸内海放送 2024年12月19日 16時14分

 東かがわ市のしょうゆ蔵の18代目と、徳川宗家19代目の当主が伝統を受け継ぎながら発展を目指す方法について、意見を交わしました。

 1753年創業、東かがわ市引田のしょうゆ蔵「かめびし」。その18代目当主・岡田佳織さんが、トークイベントを開催しました。

 相手は、家康から数えて、19代目の徳川宗家当主、家広さん。「国連食糧農業機関」で勤務経験があり、食文化に造詣があります。

(徳川宗家 第19代当主/徳川家広さん)
「(かめびしは)創業時からの精神を失わず、明治維新から後の日本史の激動の中で同じように続けてこられたということで、(徳川家よりも)はるかに難しかったと思います」

 「かめびし」は江戸時代から続く、「むしろ麹法」を取り入れたしょうゆ造りをしています。

 しょうゆの味を決める大きな要素となる「麹」。むしろ麹法とは、大豆と小麦と麹菌を混ぜ合わせてむしろの上に広げ、4日間かけて麹をつくる方法です。麹づくりは効率化のため、機械で行うようになり、現在この製法を続けているのは、「かめびし」だけとなりました。

(かめびし屋 18代目/岡田佳織さん)
「むしろ麹製法をとにかく私が次の代に残したいと」

 この製法を守り続けるためのヒントを徳川さんと話し合い、それを多くの人に知ってもらおうと今回のイベントを開催しました。

(徳川宗家 第19代当主/徳川家広さん)
「この町でしかできないしょうゆなので、これはしょうゆではない、ソイソースではない。発泡酒はたくさんあるんですけれども、シャンパンは何が違うかというとシャンパーニュ地方で作っているからなんですね。だからこれは、しょうゆではなく『引田』ですと、地名と一緒にくっつけちゃったらいいと思うんですよ。世界的なブランド化に成功すれば、それは難しくないと私は思っております。そうすれば、みなさんに経済的なリワード(報酬)が出るわけです。お酒で、ものすごく凝ってる蔵元って結構多いわけですよ。でもしょうゆで、しかもこの製法ってこちらだけ。これ強いですよ」

 地元引田の町を巻き込み、世界にアピールしていくことが伝統を守っていくための手段になるかもしれないと、徳川さんは話しました。

(参加者は―)
「県外とか海外にどんどん発信していくのがいいという徳川さんの話でしたから、そういうことなんでしょうね、答えは」
「長く続けることの難しさだったり、ただそれを応援したい人たちってたくさんいると思うので、私たちもちょっとでもいいから力になれることがあればいいなと話を聞いて思いました」

(かめびし屋 18代目/岡田佳織さん)
「この引田を舞台にして、むしろ麹製法を守るために自分でプロデュースしていくことって、すごい大きな話ですけれども、そういうこともできないことはないのかなとなんとなく自信を持たせてもらった、そういうアドバイスをいただいた気がしました」

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