岡山県備前市が、備前焼作家らで作る団体に対し、活動拠点にしている市の施設から1月中に立ち退くよう求めていることが分かりました。作家側は対応について協議したものの結論は持ち越しとなりました。
備前市のJR伊部駅に隣接する備前焼伝統産業会館は市が所有する施設で、備前焼作家ら約150人で作る団体、岡山県備前焼陶友会が一部のスペースを作品の展示・販売場所や事務所として使っています。
陶友会によりますと、1987年のオープンの時から会館を使用していて、この場所での2024年の売り上げは約4000万円でした。
市は12月下旬、陶友会に対し1月中に会館から立ち退くよう通知しました。施設の改修が理由です。
会館の向かいには新しい美術館が今後オープンする予定で、市は会館を改修してこの美術館の別館にすることを決めています。
陶友会は8日に理事会を開き、対応を協議しました。
会合では「退去までの期間が短すぎる」「退去後の活動拠点を市と協議すべきだ」などの意見が出ました。
そして、弁護士に意見を聞いた上で、1月22日に結論を出すことが決まりました。
(岡山県備前焼陶友会/木村茂夫 副理事長)
「陶友会は例えば陶芸センターだとかいろんなことを運営している。事務局がここにいられないとなると、今後どういうふうにすればいいか、正直私どももはっきり言えない」
備前市はKSBの取材に対して「陶友会が期限までに応じない場合は法的措置も検討する」としています。