2024年の衆議院選挙のいわゆる「一票の格差」を巡る裁判です。広島高等裁判所岡山支部は6日、「合憲」と判断し、選挙無効を求める原告側の請求を退ける判決を言い渡しました。
この裁判は、2024年10月の衆議院選挙の「一票の格差」が最大で2.06倍となったのは憲法に違反しているなどとして、弁護士グループが全国の高等裁判所やその支部に「選挙無効」を訴えたものです。
2024年の衆院選では人口に比例し定数を増減する「アダムズ方式」が初めて適用され、過去最大規模で区割りの変更が行われました。
全国で小選挙区を「10増10減」し、岡山県の小選挙区は5から4となりました。
判決で広島高裁岡山支部の井上一成裁判長は「新しい区割り制度は人口の最大格差を2倍未満と求めているが、自然的な人口移動以外での事情はうかがわれないし、程度も著しいものではない」「来年の国勢調査の結果を踏まえ是正されることになっていて、憲法の投票価値の平等の要求に反する状態にあったとは言えない」などとし原告らの請求を棄却しました。
2024年の衆院選の「一票の格差」を巡る裁判では全国で初めての判決です。