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トヨタ「アルファードVSヴォクシー」買うならどっち? 人気ミニバンを徹底比較!

くるまのニュース 2020年1月8日 7時10分

トヨタの売れ筋ミニバンには、「シエンタ」「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」「アルファード/ヴェルファイア」といったモデルがあります。そのなかで、ボディサイズやクラスの違うヴォクシーとアルファードが購入時の比較対象になっているといいます。どのような部分で比較されるのでしょうか。

■意外にも比較対象な人気ミニバンの2台

 近年の新車市場は、軽自動車、コンパクトカー、ミニバン、SUVといったジャンルが人気です。なかでも、家族や友人など多人数で移動する際に重宝されるミニバンは1990年代から登場し、多様化するニーズに合わせてスタイルを変えていまにいたります。

 なかでも、トヨタのミニバンは人気でコンパクトサイズの「シエンタ」、ミドルサイズの「ヴォクシー」、ラージサイズの「アルファード」は、登録車販売台数ランキングにおいて常に上位にランクイン。今回は、購入検討時に比較されることの多いヴォクシーとアルファードを比較します。

 アルファードは高級ミニバンとして人気のモデルです。同社「ヴェルファイア」と共通のボディ設計や装備が採用され、外装デザインがターゲットユーザーによって差別化されています。

 高級セダンにも負けない乗り心地と高い走行性能、すべての乗員が快適に過ごせる装備と広い室内空間を実現しており、「大空間高級サルーン」がコンセプトです。

 一方のヴォクシーは、同社の「ノア/エスクァイア」と基本的に同じ設計が採用され、外装デザインがターゲットユーザーによって差別化されています。

 若いファミリー層がターゲットのノア/ヴォクシーと、40代以上をターゲットとしたエスクァイアという棲み分けになっており、2020年1月時点では一部地域を除いて、ノアはカローラ店、ヴォクシーがネッツ店、エスクァイアはトヨタ店とトヨペット店で専売されています。
 
 両車のボディサイズは、アルファードが全長4945mm-4950mm×全幅1850mm×全高1935mm-1950mmとなりグレードによって、7人乗り/8人乗りに分かれます。なお、室内サイズは室内長3210mm×室内幅1590mm×室内高1400mmです。

 ヴォクシーは、全長4695mm-4710mm×全幅1695mm-1735mm×全高1825mm-1870mmとなりグレードによって、5ナンバー車/3ナンバー車や7人乗り/8人乗りに分かれます。なお、室内サイズは室内長2930mm×室内幅1540mm×室内高1400mmとなっています。

 外観デザインにおいては、アルファードがフロントフェイスの左右に大型のメッキベゼルを施した「Sシリーズ」と、標準モデルの「F/G/X」を設定。内装デザインでは、アルファードの最上級グレード「Executive Lounge」にプレミアムナッパ本革シートや、パワーオットマンを採用。

 ヴォクシーは、スタイリッシュなデザインの「ZS(3ナンバー車)」、標準モデルの「V/X(5ナンバー車)」、スポーティな「GR SPORT」と異なるスタイルとなっています。

 パワートレインは、アルファードは全3種類となる2.5リッター直列4気筒/3.5リッターV型6気筒というふたつのガソリン車と、2.5リッター直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッド車を設定。

 カタログ燃費(WLTCモード)は、ガソリン車が9.6km/Lから11.2km/L、ハイブリッド車は14.8km/L(JC08モードは18.4km/Lから19.2km/L)です。

 ヴォクシーは、2リッター直列4気筒エンジンのガソリン車と、1.8リッター直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッド車を設定。カタログ燃費(JC08モード)は、ガソリン車が14.8km/Lから16.0km/L、ハイブリッド車は23.8km/Lとなっています。

 先進安全装備では、アルファードの衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」には、プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/レーザーレーダー+単眼カメラ方式)、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)が含まれています。

 また、駐車場から後退する際に左右後方から接近してくる車両をレーダーで検知するリヤクロストラフィックオートブレーキ[パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)]や、3列目シートまで保護する7個のエアバッグシステムなどを採用。

 一方のヴォクシーは、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」にアルファード同様のプリクラッシュセーフティ(歩行者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/レーザーレーダー+単眼カメラ方式)は含まれています。

 しかし、アルファードには全車速追従機能が付いたレーダークルーズコントロールでしたが、ヴォクシーは一定速度を保つのみのクルーズコントロール機能となっています。

 両車の価格(消費税込み、以下同様)は、アルファードのガソリン車が352万円から761万9000円、ハイブリッド車は454万7000円から775万2000円です。

 ヴォクシーの価格は、ガソリン車が255万6400円から330万6600円、ハイブリッド車は 305万9100円から344万3000円となっています。

 両車について、トヨタの販売店は次のように話します。

「ヴォクシーとアルファードは、クラスが違うものの比較検討されるお客さまは一定数いらっしゃいます。なかでも、ヴォクシーの上級グレード『HYBRID ZS』とアルファードのエントリーグレード『X』が比較対象になっています。

 両グレードは、ヴォクシーがハイブリッド車で、アルファードはガソリン車なのですが、価格帯が約10万円となり『購入できるならガソリン車でもアルファードに乗りたい』という憧れをお持ちのお客さまは多いです。

 とくに、クラスアップを実感できる内装の上質さは『これぞアルファード』といえるものがあるうえ、一般的には『高級ミニバン=アルファード』というイメージが定着していることもあり、得られる所有感もヴォクシーより多くあるのではないでしょうか」

■「いつかはアルファード?」高級ミニバンが売れる理由とは

 国内の新車市場では、軽自動車を除くと「コンパクト」、「エコ(ハイブリッド)」、「エントリー価格が100万円から200万円台」という要素を持っているクルマが販売台数の上位にランクインしています。

 そのなかで、トヨタ「アルファード」は、ラージサイズミニバンでエントリーモデルが300万円台と、売れる要素を満たしていないものの、売れ筋上位に位置しています。

 では、似たような設定やアルファードより手に入れやすい価格帯のミニバンよりも売れている理由とは、どのようなものなのでしょうか。

高級感あるデザインが人気のトヨタ「アルファード」

 好調な販売の理由について、前出の販売店スタッフは次のように説明します。

「アルファードの外観デザインは、フロントにメッキ加飾を施し、水平基調とするデザインになっています。

 このようなデザインが、20代から40代と幅広いユーザーに好評です。また、クルマのデザインに個性を求める人もいますので、そのようなニーズにもマッチしているのだと思います。

 また、波はあるものの、依然としてミニバン市場の人気は高いです。そうすると、街中には自分と同じクルマを多く見かけることになります。そのなかで、個性を出すにはアルファードや兄弟車の『ヴェルファイア』のようなエッジの立ったものが好まれるのです」

 また、別の販売店スタッフは次のように話します。

「アルファードは、かつての『クラウン』と同じくいまでは憧れのような存在になっています。最近では、街中でアルファードを見かけると気にする人もいるといい、まさに『いつかは、アルファード』という現象が起きているのかもしれません」

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 アルファードは、これまで多人数で移動することがおもな目的だったミニバンに、高級感という価値を加えて独自の立ち位置を確立したモデルなのです。

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