Infoseek 楽天

新型グランエースとアルファードを徹底比較! トヨタの超豪華ミニバンの特徴は?

くるまのニュース 2020年3月3日 14時10分

トヨタの人気ミニバン「アルファード」と、2019年12月に新たに投入された新型「グランエース」は、どちらも豪華な内外装でゆったりと移動ができるモデルです。両車の特徴について、比較しました。

■トヨタの豪華ミニバン対決!新型グランエース vs アルファード

 トヨタのミニバンは、コンパクトな「シエンタ」、ミドルサイズの「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」、ラージサイズの「アルファード/ヴェルファイア」と、さまざまなモデルがラインナップされています。

 そんななか、アルファードよりもさらに大きなフルサイズワゴンとして、2019年12月に新型「グランエース」が発売されました。

 グランエースは、フィリピンで発表された新興国向けの新型「ハイエース」をベースとしており、タイでは「マジェスティ」、オーストラリアでは「グランビア」として販売されています。

 グランエースもアルファードも、どちらも豪華な内外装が特徴です。両車の違いはどのようなところにあるのでしょうか。

 外観は、グランエースもアルファードも堂々としたデザインです。グランエースは、金属調加飾の大型アッパーグリルとヘッドランプを融合させ、上下左右に張り出したデザインとすることで、華やかで押し出し感の強いフロントフェイスとしました。

 現行モデルのアルファードは、2015年2月に登場。2017年12月にマイナーチェンジを受けています。現行モデルの登場時に話題になったのは、存在感のあるデザインです。

 ロアグリルと一体化し、縦に厚みを持たせたメッキ加飾のフロントグリルで、大胆でアクのある華やかさを演出する迫力のフロントフェイスとしました。

 グランエースもアルファードも、インパクトのあるデザインという点では互角だといえます。

 ボディサイズは、グランエースが全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mm、アルファードが全長4945-4950mm×全幅1850mm×全高1935-1950mmと、全長5mを超えるグランエースのほうが大きいです。

 室内空間もグランエースが大きく、3列シート6人乗り仕様と4列シート8人乗り仕様をラインナップ。

 3列シート仕様では、2列目・3列目の4席がエグゼクティブパワーシートとなりますが、4列シート仕様では、2列目がエグゼクティブパワーシート、3列目がマニュアルシート、4列目がチップアックベンチシートとなります。

 アルファードは3列シートのみで、7人乗り仕様は2列目がキャプテンシート、8人乗り仕様は2列目がベンチシートです。

 グランエースに装着されるエグゼクティブパワーシートは、電動リクライニングや電動オットマン、快適温熱シートなどが装備され、ラグジュアリーに移動できるシートです。

 アルファードでは最上級グレードの「エグゼクティブラウンジ」に同様のシートが装備されます。

 グランエースは室内空間の多くを座席に充てており、とくに4列シート8人乗り仕様はシート間の余裕は狭く、荷室はそれほど大きくありませんが、4列目をチップアップすることで、荷室が広がります。

 トヨタは、グランエースを新たな送迎ニーズを担うモデルとしていることから、荷室よりも多人数乗車を重視しているといえます。

 一方のアルファードは、3列目を跳ね上げることができるため、荷室容量もたっぷり確保しています。広い荷室が必要な場合は、アルファードが適しているでしょう。

■カスタムしたい人にはアルファードが適している?

 新型グランエースのパワートレインは、2.8リッターディーゼルエンジンと6速ATを搭載し、低回転から力強い走行性能を発揮。

 リアの足まわりには、新開発のトレーリングリンク式リアサスペンションを採用することで、高いボディ剛性と相まって、上質な乗り心地と優れた操縦安定性を誇ります。

トヨタ「グランエース」

 アルファードのパワートレインは、2.5リッターハイブリッド、3.5リッターガソリン、2.5リッターガソリンを用意。トランスミッションは、2.5リッターハイブリッドが電気式無段変速機、3.5リッターガソリンが8速AT、2.5リッターガソリンがCVTとなります。

 WLTCモード燃費は、グランエースが10.0km/L、アルファードの2.5リッターハイブリッドが14.8km/L、3.5リッターガソリンが10.2km/L、2.5リッターガソリンが10.8km/Lと、アルファードのほうが上回っています。

 しかし燃料は、グランエースが軽油、アルファードの2.5リッターモデルはハイブリッド仕様、ガソリン仕様ともにレギュラーガソリンですが、3.5リッターモデルはハイオクガソリンを使用することから、燃料費という観点では価格が安い軽油を使うグランエースにもメリットがあるといえるかもしれません。

 走行性能について、グランエースに搭載されるディーゼルエンジンは、パワーや操作性、静粛性、環境性能などを高い次元でバランスさせており、発進時から力強い加速をもたらす動力性能を実現。

 従来のバンタイプと異なり、セミボンネット化した構造によってエンジン搭載位置を室内空間から独立させることで、アルファード並の静粛性を誇っています。

 また、5.6mという最小回転半径により、市街地での取り回しの良さを実現。さらに、適切なステアリング切れ角とギヤ比の設定により、タイヤの動き出しも速く、滑らかな動きで移動することができます。

※ ※ ※

 グレード展開や価格(消費税込)は、グランエースが620万円(4列8人乗り)と650万円(3列6人乗り)の2グレードのみ、アルファードが352万円から775万2000円で24グレードと多様です。

 また、アルファードについてはカスタムのニーズが高く、トヨタのカスタマイズカーを手掛けるTRDやモデリスタのカスタムパーツに加え、カスタムショップからも多くのパーツが販売されています。

 グランエースについては、TRDとモデリスタのカスタムパーツは存在していません。発売されたばかりということもあり、カスタムショップのパーツも今後登場することが予想されますが、アルファードに比べると販売台数が少ないことから、カスタム業界が盛り上がるかは不明だといえるでしょう。

 グランエースは、送迎ニーズに対応するモデルとして投入されたこともあり、購入者の7割は法人ユーザーだといいます。

 VIPや要人、政治家、大使館関係者、芸能事務所などの「ショーファー」、ハイヤー/タクシー、インバウンド企業、高級リゾートなどの「送迎ニーズ」などとして使われることが多いようです。

 残りの3割はビッグサイズのミニバンを求める人やキャンパー志向など、小口法人や個人で購入する人だといいます。

 グランエースの個人ユーザーも少なからず存在していますが、ボディサイズが大きいことから、駐車場や普段訪れる場所にサイズの制限がないことが購入の条件となるのではないでしょうか。

この記事の関連ニュース