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日本一有名なのは赤いポルシェ!? 懐かしの邦楽に登場した車5選

くるまのニュース 2020年2月29日 6時10分

クルマの運転中には音楽が不可欠という人は、多いのではないでしょうか。なかにはドライブをテーマにした曲や、具体的な車種が登場する曲も存在します。そこで、クルマの名前が登場する邦楽を5つピックアップして紹介します。

■世界観が広がる! 邦楽の歌詞に登場したクルマたち

 ドライブに行く時は、音楽が欠かせないという人は多いのではないでしょうか。雑誌やWEBサイトで、ドライブに合う曲が紹介されることもあります。

 時にはドライブをテーマにした曲がつくられますが、かつて、歌詞に具体的な車種名が登場する曲も存在しました。そこで、クルマの名前が登場する邦楽を5つピックアップして紹介します。

●ポルシェ【山口百恵:プレイバックPart2】

女性が乗っている設定なので「911タルガ」もあり!?

 1978年に発売された山口百恵22枚目のシングル「プレイバックPart2」は、車名が描写された歌謡曲のなかでも、もっとも有名で「赤いポルシェ」が登場します。

 具体的な車種名は不明ですが、当時ポルシェが販売していたモデルは「911」「928」「924」なので、やはり911を指していたと考えるのが自然でしょう。

 1964年から本格的に生産された911は、いまも続く水平対向エンジンをリアに搭載し、リアタイヤを駆動するRRのスポーツカーです。

 ひと目で911とわかるフロントフェイスと、ルーフからリアに向かってなだらかに降りていくラインが特徴で、もはやアイコン化されているといえます。

 このフォルムはデビューから現在まで大きく変えられることなく受け継がれてきました。

 なお、プレイバックPart2がヒットした1978年ごろの911は「ビッグバンパー」と呼ばれる第2世代で、「911 SC」グレードが主流でした。

●いすゞ「ベレットGT」【荒井由実:COBALT HOUR】

スタイリッシュで高性能なクーペのベレGこと「ベレットGT」(画像は「ベレットGTR」)

 1975年に発売された荒井由実(現:松任谷由実)3枚目のオリジナルアルバム「COBALT HOUR」は、ヒット曲となった「ルージュの伝言」や「卒業写真」も収録されており、当時流行に敏感だった若者たちに大きな影響を与えたアルバムです。

 そのタイトル曲である「COBALT HOUR」は、かつて恋人同士だった男女が、高速道路を「ベレG」でドライブしながら再び恋心を芽生えさせるストーリーが描かれています。

 このベレGとは、1964年に登場したいすゞ「ベレットGT」(2ドアクーペ)の愛称です。

 ベレットGTは、日本で初めてディスクブレーキが採用されたことや、4輪独立懸架による路面追従性の高さ、ラックアンドピニオン式ステアリングギアボックスによる鋭いハンドリングなどにより、若者から高い支持を得ます。

 また、キャビンスペースは当時の他社製クーペに比べてタイトな印象でしたが、そのコンパクトなサイズながら美しいラインを持つボディは、欧州車のようだと評されました。

●キャデラック【石井明美:CHA CHA CHA】

曲のイメージからすると「エルドラド コンバーチブル」がピッタリ

 1986年に発売された石井明美のシングル「CHA-CHA-CHA」は、大ヒットドラマの主題歌として使われたことで、曲も空前のヒットを記録しました。

 原曲はイタリアのダンスグループ「Finzy Kontini(フィンツィ・コンティーニ)」のもので、石井明美は日本語でカバー曲を歌っています。

 この曲のイントロ部分は英語での語りになっており、「キャデラック」が登場します。

キャデラックに乗る男性が、女性を自分のクルマに誘ったものの、断られてしまうというシーンが描かれています。

 単にキャデラックというブランド名が出てくるだけなので、車種は不明ですが、Finzy Kontiniがイタリアでリリースしたのが1985年。

1982年に発売された小型モデルの「シマロン」や、1985年にFF化された「フリートウッド」では曲のイメージとは合わないので、1950年代から1970年代のオールドモデル、しかもコンバーチブルではないでしょうか。

■曲のタイトルが車種名だった!?

●日産「フェアレディ」【中島みゆき:あなたが海を見ているうちに】

曲中のモデルは年代的に2代目「フェアレディZ」と想像できる

 1981年に発表された中島みゆき8作目のオリジナルアルバム「臨月」に、中島みゆきの曲としては珍しく車名が含まれているものがあります。

 タイトルは「あなたが海を見ているうちに」で、別れを決めた女性がバス停を探しているところを、2人が乗った「フェアレディ」が追い越していく情景描写が表現されています。

 この歌詞では、どのフェアレディなのかは不明ですが、1981年であれば1978年にモデルチェンジされた2代目のS130型「フェアレディZ」や、初代フェアレディZが一般的でしょう。

 もしくは、オープンカーのダットサン「フェアレディ」も当時なら走っていても不思議ではないので、オープンでドライブしているカップルだったのかもしれません。

●ジープ【長渕剛:JEEP】

当時、日本でも人気があった「ジープ ラングラー」のソフトトップ

 1990年に長渕剛がリリースした、12枚目のオリジナルアルバム「JEEP」。そのタイトル曲も23枚目のシングルとなったJEEPで、歌詞では日の出前からクルマを走らせ、海へドライブするなかで、気持ちが前向きになっていくさまを描いています。

 カーマニアとしても知られる長渕剛は、アストンマーティン「DBS」、シボレー「コルベット(C1)」、ハマー「H1」や「H2」などを所有していたことが知られています。

 インタビューで少年の頃からジープに憧れていたとコメントしていたことや、主演映画にジープが登場していたこともあり、この曲で描かれているのはジープ「ラングラー」ではないかと思われます。

 実際に曲の後半でオープンにして走る描写があるので、ラングラーで間違いないでしょう。

※ ※ ※

 今回、紹介した曲以外では、CMソングとしてヒットした小沢健二の「カローラIIに乗って」などがあります。

 また、車種名が登場する曲の代表といえば、1964年に発表された小林旭の「自動車ショー歌」がありますが、歌詞には数々のメーカー名、車種名が入っており、NHKでは宣伝になってしまうという理由から、永らく放送禁止とされていました。

 これは前出のプレイバックPart2も同様で、ポルシェが「クルマ」に改められたのは有名な話です。

 自動車ショー歌は後に、多くのカバーやリメイクをされるなど、50年以上も愛される名曲となっています。

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