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事故の相手が任意保険未加入だったらどうなる!? 任意保険に加入するべき理由とは

くるまのニュース 2020年4月19日 16時10分

クルマで事故を起こしてしまった時、任意保険に加入していなければどのような事態に陥ってしまうのでしょうか。今回は、実際に事故に遭った人たちの実体験をもとに、任意保険の重要性を解説します。

■自分の身にも起こり得る? 任意保険未加入状態

 クルマには、公道を走行するために強制加入となっている「自賠責保険」と、さまざまな保険会社の商品から補償内容を選択して任意で加入する「任意保険」があります。

 自賠責保険は車検を受ける際に必ず加入するものなので、ほとんどの人はあまり存在を意識しない保険かもしれません。

 一方で任意保険はさまざまな保険会社から多彩なプランが用意されているため、クルマの所有者やドライバーが自ら選択し、契約をする必要があります。

 そのため、なかには「任意保険はいずれ加入すればいい」「費用もかかるし、いまはまだいい」と考えている人もいるかもしれません。

 しかし、もしも任意保険に未加入のままクルマやバイクを運転していると、人生を大きく狂わされてしまうようなトラブルに巻き込まれることもあります。

 また、無保険の相手とクルマ同士での事故を経験した会社員の男性は、以下のようにも話しています。

「高速道路でクルマを運転中に、乗用車に追突されました。

 私は渋滞の最後尾にいてクルマは完全には停止していなかったのですが、そこに相手のクルマが追突してきた感じです。私のクルマはトランクがつぶれてしまって走行不能になりました。

 クルマはレッカーでディーラーに運ばれ、加入していた保険会社が事故の対応をしてくれたのですが、その話のなかで相手が任意保険に入っていない『無保険』だったことがわかりました。

 無保険なので、最初はこちらの保険会社とのやり取りをすべて個人でやっていたみたいです。

 そのため、いつまで経っても修理費用が支払われず、結局車両保険で出ない部分は泣き寝入りのような形となり、自費で負担することになりました」

 国土交通省では、自賠責保険に加入していない無保険車の根絶を図るべく、「無保険車対策」を実施しています。

 自賠責保険の契約期間終了後、概ね6か月を過ぎても自賠責保険の再契約が確認できない場合には、契約者に対して保険期間切れである旨の警告書を発送し、注意喚起を行っています。

 しかし、任意保険についてはクルマの所有者が自ら契約するものであるために、無加入の根本的な解決には至っていないようです。

 損害保険料算出機構の調査によれば、対人・対物賠償保険に加入しているクルマは、2018年3月末時点で、自家用普通自動車82.3%、自家用小型乗用車78.9%、軽自動車77.2%との結果となっています。

 つまり、道路を走っているクルマの5台に1台は任意保険に未加入というのが現状なのです。

※ ※ ※

 貨物車、バス、二輪車など、すべてての車種を合わせても、保険加入率は74.6%から74.7%となっており、任意保険に入っていないクルマとのトラブルは、絶対に起こらないといいきることはできません。

■危険な「任意保険未加入状態」を防ぐには?

 任意保険は、事故やトラブルに遭ってしまった際に必要となる大切な保険です。

 しかし、実際には任意保険に未加入のまま道路を走っているクルマも存在します。いったいなぜ、任意保険に加入しないのでしょうか。

 任意保険は自ら契約・加入する必要があるため、「保険会社に問い合わせをしない」「出費を嫌って契約しない」というケースが考えられます。

 そんな任意保険の加入方法について、あるスバル販売店のスタッフは以下のように話します。

「自動車販売店(ディーラー)ではクルマの新車販売だけではなく、自動車保険の代理店としての機能も持っています。

 そのため、お客様のクルマの使い方に合わせた、最適な保険を提案することが可能です。

 近年はインターネットで加入する自動車保険も知られてきましたが、販売店の保険はネット系自動車保険に比べて、トラブルがあった際のサービスや特約などが充実しています。

 また、販売店の担当営業と保険会社の担当が綿密に連携していますので、事故やトラブルでクルマが動かなくなった際に、クルマを販売店へ移動する手続きや修理まで、すべて販売店が主導しておこなうこともできます」

 スバル販売店のスタッフによれば、新車に限らず、中古車を購入した際も販売店で保険に加入することができるそうで、「スバル車に限らず、トヨタや日産など、他社のクルマでもスバルで保険に加入できるので、お気軽にお越しください」とも話てくれました。

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 他人のクルマを運転する場合にも、年齢条件などの契約内容によっては、任意保険無加入状態となることがあるので注意が必要です。

 そのため、自分名義のクルマではない場合、スマートフォンやコンビニで加入できる「1DAY保険」という保険が存在します。

 1DAY保険を提供している三井住友海上火災保険によれば、基本保障として「対人賠償・無制限」「対物賠償・無制限」「対物超過修理費用特約」「自傷損害」「搭乗者傷害」など、相手、クルマ、運転手自身、同乗者などを幅広くカバーする内容となっているそうです。

 ただし、加入には条件が設定されていますので、Webサイトなどで確認のうえ、加入しましょう。

 任意保険は、事故に遭った場合に自分の身を守るために必要なだけでなく事故の相手に対しても必要なものです。

 いまはまだ必要ないと思っても、トラブルが起こった際に自分や相手にとって不幸な結果をもたらす可能性があるため、任意保険には必ず加入した方が良いといえるでしょう。

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