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荷物がたくさん積めて美しい!? スタイリッシュなステーションワゴン3選

くるまのニュース 2020年4月8日 16時10分

近年、国内市場ではステーションワゴンの人気が低迷していて、メーカーのラインナップから激減してしまいました。一方で、現在販売中の国内外のステーションワゴンは、美しいデザインのモデルが散見されます。そこで、過去に販売されたスタイリッシュなステーションワゴンを、3車種ピックアップして紹介します。

■往年のステーションワゴンは魅力的なモデルがたくさんあった

 現在、日本のみならず海外でも人気な車種といえば、SUVがあります。その人気に押されてしまい、ステーションワゴンの人気が低迷してしまいました。

 この傾向は北米市場も同様で、日本もアメリカもメーカーのラインナップからステーションワゴンが激減してしまいました。

 一方で、現在販売中のステーションワゴンは、どれも流麗なデザインで、昔のようなライトバンのイメージはまったくありません。

 そこで、現代のモデルに迫るほどスタイリッシュな往年のステーションワゴンを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイラインワゴン」

Cピラーが特徴的でスタイリッシュな「スカイラインワゴン」(画像はバンモデル)

 1957年に発売されたプリンス「スカイライン」は、当時のミドルクラスセダンとして誕生しましたが、生産が日産に移った3代目からは、ステーションワゴンやバンをラインナップしていました。

 当時は1車種でセダン、クーペ、ステーションワゴン、バンをラインナップすることは珍しくなく、トヨタ「クラウン」や日産「セドリック」なども同様です。

 スカイラインのステーションワゴンは、1985年に発売された7代目(通称「セブンス」)までラインナップされており、なかでも4代目(通称「ケンメリ」)のステーションワゴンはスタイリッシュなデザインで、注目されました。

 1974年に発売された4代目スカイラインは、2ドアクーペ、4ドアセダン,ステーションワゴン、ライトバンが設定され、ステーションワゴンは4気筒エンジンを搭載したショートノーズです。

 スタイルはフロントからリアにかけて上がっている「クラウチングスタイル」で、傾斜したリアゲートは現在でも通じるようなスポーティなフォルムを実現。

 また、ボディサイドの「サーフィンライン」もセダン、クーペと同じくプレスされていて、スピード感のあるサイドビューを演出しています。

 また、グレードによってはリアゲートには木目調のパネルが使われるなど、当時の流行も取り入れていました。

●トヨタ「セプターワゴン」

アメリカナイズされたサイズとデザインが魅力的だった「セプターワゴン」(画像は欧州仕様)

 トヨタ「セプター」は、1991年から北米市場で「カムリ」として販売されていたモデルです。1992年に日本でも発売しましたが、すでに日本では国内専用のカムリを販売していたため、混乱を招くことを避け、車名をセプターへ変更されたということです。

 ボディバリエーションはセダン、クーペ、ステーションワゴンで、このうちセダンは日本で生産され、クーペとステーションワゴンはアメリカで生産された輸入車として販売。

 セプターワゴンのボディサイズは全長4820mm×全幅1770mm×全高1480mmと、当時の国産ステーションワゴンとくらべ、かなり大柄でした。

 搭載されたエンジンは2.2リッター直列4気筒と、3リッターV型6気筒の2種類で、トランスミッションは4速ATのみのFFです。

 外観はアメリカのステーションワゴンを彷彿とさせるロー&ワイドなスタイルで、室内はFFの恩恵もあって広大な空間を誇りました。そのため乗車定員は3列シートの7名となっていましたが、3列目シートは荷室に格納されており、乗員は後ろ向きに座るスタイルでした。

 セプターワゴンはセダンやクーペにくらべて好調な販売を記録していましたが、1996年に販売を終了。

 現在のステーションワゴンの多くが流麗なフォルムとなっているなか、ステーションワゴンの王道のようなフォルムのセプターワゴンは、いまでは新鮮に映るかもしれません。 

■ちょっとしたブームとなった北欧ワゴンとは!?

●ボルボ「850エステート」

スタイリッシュかつ高性能なステーションワゴンとして人気を獲得した「850エステート」

 1980年代から1990年代の日本では、ステーションワゴン人気が高まり、国内外のモデルが多数販売されました。

 なかでも1991年に発売されたボルボ「850エステート」は、一見すると直線基調なフォルムながら、角を丸くして各面がわずかにラウンドした洗練されたデザインで、日本で大ヒットします。

 搭載されたエンジンは2.3リッターから2.5リッターの直列5気筒で、これを横置きに搭載したFFを基本とし、4WDもラインナップされました。

 また、ターボモデルをチューニングした240馬力のハイパワーな限定車「850 T-5R」や「850R」が発売され、どちらも人気となります。

 ステーションワゴンとしてのユーティリティも優れ、広大な荷室にスチール製のガードネットを取り付けて、大型犬を乗せるのがステータスでした。

 なお、850エステートは、1994年度に「グッドデザイン大賞」を受賞。これまでクルマがグッドデザイン大賞を受賞した例は5車種しかなく、850エステートは輸入車で唯一の受賞です。

 現在も850エステートの美しいスタイルに魅了されたファンは多く、ボルボはこれに応えるように「ボルボ・クラシック・ガレージ」というレストアサービスを展開。850シリーズもサポートの対象となっています。

※ ※ ※

 かつて、ステーションワゴンはライトバンのイメージを払拭できずにいました。そのイメージを変えたのが1989年に発売されたスバル「レガシィ ツーリングワゴン」といわれています。

 レガシィ ツーリングワゴンはスタイリッシュなデザインのボディに高性能なエンジンを搭載することで、商用車のイメージは無く、大ヒットしました。

 その後、ステーションワゴンの人気が一気に高まり、各メーカーが追従。

 いまはだいぶ数が減ってしまいましたが、2019年にトヨタ新型「カローラ ツーリング」が発売されるなど、まだまだステーションワゴンの火は消えていません。

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