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トヨタ新型「ハリアー」はレクサス並みの高級感でも割安!? 「NX」との意外な共通点とは

くるまのニュース 2020年4月20日 10時10分

トヨタ「ハリアー」は、もともとはレクサス「RX」の兄弟車でしたが、現在はRXの弟分の「NX」と共通な部分が多いようです。そこで、2020年6月に登場する新型ハリアーとNXを比較してみました。

■基本設計は共通だった!? ハリアーとNXはどう違う?

 2020年6月に発売される予定のトヨタ新型「ハリアー」は、これまで以上にスタイリッシュなSUVに進化します。

 トヨタの高級ブランドであるレクサスにも、上質感を誇るSUVが存在。そのなかから、今回は「NX」とハリアーを比較してみます。ハリアーとNXの違いや共通点は、どのようなところなのでしょうか。

 4代目となる新型ハリアーは、クーペ風の流麗なスタイルになります。ボディサイズは、全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mmで、従来モデルの全長4725mm×全幅1835mm×全高1690mmに比べて、全長、全幅は拡大し、全高は低くなり、ロー&ワイドなスタイルを実現しました。

 一方のNXもクーペのようなスポーティなデザインです。NXのボディサイズは全長4640mm×全幅1845mm×全高1645mmで、新型ハリアーのほうが少し大きいようですが、サイドから見ると両車はよく似ていることがわかります。

 NXのプラットフォームは、従来型ハリアーと基本的には同じで、ホイールベースも2660mmと共通です。もともとハリアーは、NXより車格が上の「RX」と兄弟車でしたが、現行RXはボディサイズもハリアーより大きく、2列シート仕様に加えて3列シート仕様もラインナップするなど、独自の進化を遂げているといえます。

 そして新型ハリアーはプラットフォームを一新し、TNGAプラットフォーム(GA-K)を採用。ホイールベースは2690mmに拡大されます。

 新型ハリアーの外観デザインは、フロントグリルが大型化し精悍な表情に変更されます。さらに、シャープな形状のヘッドランプや二重のL字型に発光するデイタイムランニングランプで先進性をアピールしています。

 NXのデザインは、大きなスピンドルグリルが装備され、レクサスファミリーの一員であることを主張しています。このスピンドルグリルは2種類あり、通常モデルはレイヤー状のデザイン、よりスポーティな「Fスポーツ」モデルはメッシュ状のデザインとなります。

 NXの三眼式のLEDヘッドランプは、超小型LEDランプユニットを採用し、スポーティな表情としました。

 新型ハリアーのリアのデザインは、絞り込まれたクーペキャビンと、スポーツカーのように左右に張り出したホイールハウスとの組み合わせが、逞しさを演出しています。

 さらに、横一直線に光るテールランプとストップランプにより、圧倒的な存在感を表現しました。

 NXのリアビューは、特徴的なコンビネーションランプを採用することでワイドな造形とし、タイヤの踏ん張りを強調。さらに、流れるように点灯するLEDシーケンシャルターンシグナルランプを採用し、先進性を表現しています。

 従来型ハリアーも、後期モデルはLEDシーケンシャルターンランプを装着していましたが、新型ハリアーについては現時点での仕様が明らかになっていません。

 新型ハリアーの内装は、馬の鞍をイメージしたセンタコンソールと、それを包み込むような形状のインパネの組合せが、たくましさを演出しています。

 触感にこだわったレザー調の素材や曲木に着想を得たウッド調加飾や、パイクピング加飾を施すことで、上質感のある室内空間が広がります。

 また、新型ハリアーは、トヨタとして初となる、調光ガラスを用いた電動シェード付きパノラマルーフを採用。調光時には障子越しの柔らかな光が差し込み、和を意識した要素も取り入れられました。

 NXの内装は、レクサスとしての上質感が感じられるデザインです。ラグジュアリーな空間を演出するアナログクロックをはじめ、ヒーターのコントロールスイッチにレクサスの「L」を刻むなどのこだわりも盛り込まれています。

 その一方で、カラーヘッドアップディスプレイと一体化したメーターフードや、シンプルかつ機能的なスイッチ配置としたセンタークラスターなど、先進性も感じられる室内空間としました。

■ハリアーとNXの価格の違いは?

 新型ハリアーのパワートレインは、2種類あります。

 2リッターガソリン車はTNGAによって一新した最新のダイナミックフォースエンジンとDirect Shift-CVTを搭載。駆動方式はFFと4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)が用意されました。

 高い動力性能と低燃費を実現する直噴エンジンと発進ギヤを追加したCVTにより、力強くダイレクトな走りとともに、素早い変速によるスポーティ走行も可能です。

レクサス「NX」

 ハイブリッド仕様は、2.5リッターとハイブリッドシステム「THSII」を組み合わせ、アクセルを踏んだ瞬間にわかる動力性能やダイレクト感、さらには燃費向上も実現しました。

 なお、従来モデルではハイブリッド仕様は4WD(E-Four)のみでしたが、新型ハリアーでは4WDとともに2WD(FF)も設定され、選択肢が広がりました。

 また、従来型に設定されていた2リッターガソリンターボ仕様は、フルモデルチェンジを機に廃止されることになります。

 NXのパワートレインも2種類で、2リッターガソリンターボ仕様と2.5リッターハイブリッド仕様を用意。駆動方式は、どちらも2WD(FF)とAWDが選択できます。

 ガソリンターボ仕様は、力強く爽快なスポーツドライビングの楽しさと、すぐれた環境性能を高い次元で両立。

 ハイブリッド仕様はパワフルな走りで、加速特性を独自にチューニング。発進時のモーター出力をあえて抑え、エンジン出力の上昇とともにモーターパワーが徐々に立ち上がる力強い加速感を実現しました。

 新型ハリアーの安全装備は、歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が装備されます。

 駐車場など低速走行時における衝突緩和、被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]などの安全・安心をサポートする装備が充実しました。

 NXは安全装備として、「レクサスセーフティシステム+」を搭載。歩行者(昼夜)および自転車運転者(昼)も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」や、レーダークルーズコントロール使用時に同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する「レーントレーシングアシスト」、道路標識をメーターとヘッドアップディスプレイに表示する「ロードサインアシスト」などが含まれます。

 また、コーナリング中、アクセルを踏み込んだ際に発生しやすいアンダーステアを抑制するアクティブコーナリングアシスト[ACA]を全車に標準設定し、優れた旋回性能と高い車両安定性を実現します。

 NXにはない新型ハリアーの機能として、トヨタ初採用となるデジタルインナーミラーを装備。車両後方のカメラ映像をミラー内に表示するデジタルインナーミラーの機能に加え、走行中の前後方向の映像が録画することができる機能が加わりました。

※ ※ ※

 現時点で新型ハリアーの価格は明らかになっていませんが、従来型は300万4100円から468万9300円です(消費税込、以下同様)。一方のNXは450万7000円から608万8000円と、従来型ハリアーと比べると150万円ほど高額です。

 新型ハリアーは、7年ぶりのフルモデルチェンジで内外装のデザインやプラットフォーム、パワートレイン、安全装備、機能など、すべてが一新します。

 そのため価格が上がるものと思われますが、150万円も上乗せされることは考えづらく、レクサスに負けない上質感を備えたラグジュアリーSUVとして、人気を集めることが予想されます。

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