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スバルが全面刷新の新型「レヴォーグ」生産の準備開始! 現行車を突如受注終了へ

くるまのニュース 2020年5月10日 16時10分

スバルが突如、人気モデル「レヴォーグ」のオーダーストップを実施します。また同時に「WRX S4」もオーダーストップとのこと。スバルは先日「レガシィ B4」「BRZ」のオーダーストップを公表したばかり。なぜこのタイミングでオーダーストップなのでしょうか?

■現行型のオーダーストップで新型レヴォーグいよいよ生産準備へ

 スバル「レガシィ B4」が6月22日。「BRZ」も7月20日でオーダーストップになることは既報通り。そして驚いたことに「レヴォーグ」の現行モデルと、「WRX S4」も突如5月25日注文分でオーダーストップになるという情報が入ってきました。レヴォーグは5月下旬といわれていましたが、WRX S4についていえば「年内にも」という漠然とした話だったように思います。

 いったいなぜこの時期にオーダーストップなのか? レヴォーグの場合、フルモデルチェンジを控え、2019年の東京モーターショーでエクステリアを公開した新型の生産が始まるためだからです。

 ご存知の方も多いと思いますが、新型車は発売の1~2ヶ月前から生産を開始します。いつから生産ラインに流し始めるかを決めるため、早めに現行車の生産計画を立てておきたいということなんだと思います。

 WRX S4も、実はすでにオーダーストップしたWRX STIより、レヴォーグと兄弟関係なのです。

 この2車種のオーダーストップ、スバルから300馬力級の高性能エンジンが無くなることを意味します。それにばかりか、7月20日に200馬力のBRZもカタログから消えてしまいます。「アメリカで販売している260馬力の2.4リッターターボを日本でも売ればいい」と思うかもしれませんが、後述の通り日本は2020年から厳しい燃費規制が適用されます。

 漏れ伝わる話によると、新型レヴォーグは1.8リッター直噴ターボ仕様になるようだけれど、どちらかといえば燃費重視となる模様。最高出力も200馬力程度のようです。考えようによっては初代レガシィの2リッターターボは200馬力でしたから、イメージ的にはそこから再スタートということかもしれません。

 しかも燃費は2020年規制をクリアするべくJC08モード燃費の20.3km/Lをクリアしている?

2019年の東京モーターショーで初公開された新型「レヴォーグ」のエクステリア

 実用燃費で考えたら初代レガシィターボの2倍くらい走るということです。ちなみにWRX S4絶版の理由は、燃費規制のためです。地球温暖化ガスを減らすため、日本もCAFEと呼ばれる自動車メーカー毎の平均燃費基準を作りました。それがJC08モード燃費で20.3km/Lという数値です。スバル全ての車種の平均でクリアしなければダメなのです。

 WRX S4のJC08モード燃費は13.2km/Lで、スバル全体の足を引っ張ってしまいます。逆に考えれば、今後は燃費の悪い高性能エンジン車を販売出来ない、ということになります。アメリカで2.4リッター260馬力エンジンを販売出来るのは、燃費規制が緩いからです。日本と同じく厳しい燃費総量規制を始めるヨーロッパも、スバルの高性能エンジンは絶版になります。

■高性能エンジン搭載のWRX後継車は今後どうなる?

 気になるWRXシリーズの後継モデルですが、アメリカでは260馬力エンジンをベースにパワーアップしたエンジン搭載の新型車を投入するという情報もありますが信憑性は未確認。もし出たなら、日本で乗るには少しばかり割高になるもののアメリカ仕様を個人輸入して乗るくらいしか出来ないと思います(STIブランドもスバルと見なされるため平均燃費に含まれる)。

スバルの高性能車で人気のWRX。写真は「WRX STI」

 いずれにしろスバルから300馬力超えのスポーツモデルが出るとすれば、電気自動車かPHVしかありえない。高性能エンジンだけで走るスバルの新車を買うなら最後のチャンスだと思います。

 しばらくは絶版車人気となること間違いなし。5年乗っても良い下取り条件で手放せると思います。WRX S4は魅力的なクルマかと聞かれたら、私(国沢光宏)は瞬時も迷わず「Yes!」と答えます。

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